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タグ「映画感想」を含む投稿28件]

愛と憎が表裏一体紙一重であることを「トランスフォーマー/ONE」で学べます。
思い出せ、すべてのかつての俺たちの愛を。新手の教材の宣伝みたいになるしかできない。すべてがネタバレ。#映画感想

TFシリーズは実写版だけ観ては登場する無機物にキャッキャしている、あの世界観における人間の命の軽やかさをスナック感覚で楽しむ最悪人間性を持っている俺ですが観てきました。もうすんごかった。推しから最悪のファンサを受けた(ファンサか?)過激派のオタクが闇堕ちするのは当然、みたいな話をされているのと並行で、隣にいるかけがえのない友人とのどうしても修復不可能な決別を描かれていてもうどうしていいかわからなかった。どうして。

あまりのことに思わずTwitterでも先走ったのですけれど、オライオンパックス(プライマル)はさあ、なにか悪意を持って自らの大切にしたいものを害してこようとする勢力が越えてはならない一線を越えたときにそれを押し返せはすれどそれ以上は深追いをせず、必要な忠告(それは必要である暴力や戦闘を伴う)をした以上はやり返すことをするつもりがなくて、それで良かったんだよな。
でもD-16は根っこのところがそうではなくて、でもそんな根っこのところを曝け出し合うほどの自由が彼ら彼女らにはなくて、生まれる前から奪われて生まれた後も奪われるだけ奪われて、消費されていくしかなかった彼ら彼女らがその空っぽの胸中に核を取り戻したときに初めてわかるのだよな、そんな深い深い魂の素質の部分の話なんて。

あと書いていて気づいたんですけど、つまりメガトロンだけ自分の生まれながらに持っていたコグを取り戻していないんですね?そんなことある?彼だけが偽りの核をその強大な力として持ち合わせているということ?なん………………………なん…っっっっだそれ…………………………最後のコグが定められた主のところに戻るような描写を屁理屈の根拠とすると、本当に奪われてはいたけれど失われてはいなかったコグを、メガトロンだけが自らのものを取り戻せずにいるってこと…………????おい……おい……………そんな………………………。

でも実写版のあらゆるメガトロンとオプティマスプライムの間にある執着が「なんでそこまで(笑)」から「どうして…………………………」に変わったので本当に良かったです良くないが?!!!!!!!!センチネルプライムの声をあてた俳優さんが好きなんですけど、ずっと楽しそうで本当によかったです。「グッドオーメンズ」のチャラけた大天使の演技大好きだったのでその路線がたくさん見られて𝑯𝑨𝑷𝑷𝑰𝑵𝑬𝑺𝑺...でした。話を逸らしました。いやほんとうに。どうして。

ただ考えるとコグがなくても個人個人(個体個体?)の性格や考え方に違いがあり、けして画一のものではないのを見る限り、彼ら彼女らの性格の由来となるものはおそらくコグ自体には宿っておらずそれ以外の金属生命体としての仕組みにあるのであって、変形を司るコグの有無があそこまでの格差を生み出すのであればコグそのものはより深くて強いアイデンティティを彼ら彼女らにもたらすあくまで仕組みの一つなんだろうな。
他人のコグを入れちゃっても適合するわけだし………あの辺ちょっとびっくりしたけど金属生命体という人間とは違う生き物の生態が垣間見えてとてもよかったです。あとあの鹿っぽい生き物もよかったですねえ!あの荒れ果てた地上で生きるのに最適化されたかたちがあれなのかな。美しいな。

そう、地上に出たとき、あのとき全員が地上の風景をみて「美しいな」と思ったんですよね。思ったんですよ、D-16も。でも彼はもうたぶん同じ景色やあのような情景に出会っても二度と「美しいな」とは思わないんだろうな。思ったとしてもそれ以上の破壊願望がそれらを塗り潰してしまうのだろうな。彼はあれから積極的にそういった感情の動きに自らも強い自制と蓋をしていく行為を強いていくはずなので。あーあ、どうして………。

でもわかるよ、ずっと信じていたものが一瞬で崩されて、ずっと信じていたものが急に失われてじゃあちゃんと地面に足をつけて生きていってくださいねと急に提示されてどうしたらいいのかわからない気持ちは。ずっとルールに従って、たまに隣の友人のバカに巻き込まれて毎回毎回後悔するけれど本当に憎たらしくはなくて、人が好くて、だのに、だのに………となったとき、直感的であれ規則を破ること、自分の信じているものが揺らいだときに次の地面を見つけられることが少しだけ経験でわかるオライオンパックスの方がほんの少しだけそういう事態に対して自分を保てているの、本当に皮肉で、D-16はきっとそれも憎たらしくなってしまったんだな。自分にないものを持っている存在というもの。D-16だって自分というものを持っていなかったわけではないし、だからこそあんなにもセンチネルプライムに対して果敢に立ち上がり立ちはだかり続けていて、あのときの彼自身はその胸中を除けばたしかにプライムとして認められる素養だってあったはずなのにね。本当に表裏一体で紙一重のところにずっといたんだね。

ところでビーが本当に始終うるさくて最高に可愛かったです。あれが実写版におけるあのビーに………?!ビッグヤバトロンのくだり本当にやばすぎて劇場で大声出るかと思った。あの世界観における一粒の清涼剤……でもあのビーも結局は戦士として同じ生命体を屠る存在になっていくのだよな……ああ…………どうして…………どうしてあのエネルゴンがまた湧き、流れ出る青く美しい星があんなことに……いや全部センチネルプライムのせいなんですけど……………。

エアラクニッドさんの複眼が個別に動いて一列なの、えっちでだめだと思いました。うわ〜〜!!!!!!!!!!!!
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つらつら

地球上のあらゆるものごとは地球が先、人間が後を「ツイスターズ」で味わおう。
使える映画チケットが今月末までだったことに昨日気がついて慌てて予約したんですが、そんな慌ただしさの中で予約する映画じゃなかったです。全てがネタバレ。#映画感想

竜巻の映画である、ということと、竜巻を追いかける科学者やそれ以外の人間集団がいる、ということと、人生がお祭り騒ぎ続行中になった直接的原因映画「トップガン マーヴェリック」に出ていた俳優さんが出ているために決めました。竜巻の映画、本当にただそれだけなんですけれど、そもそも自然現象ってたまたま発生する場所に勝手に人間が繁殖していっただけなので、自然現象を人間側がどうこうできるわけもないと思っているんですが、ただ俺たちが常日頃あまり意識はしないものの地震や台風に備えているようにやってくるときは本当に突然で、出会ってしまえば根こそぎ失ってしまうから「防ぐ」と言う意味合いで立ち向かう必要はあると思っています。という思っているを抱えたまま観たら作中で完全に同じことをやっていて「だよなあ……」ってなりました。

ケイトが本当に雄弁に表情で語る人間で、あの悲惨な事故(事故?なんだろう、事故でいいのかな、もっと違う言葉が相応しいような気がする)から逃げ出すようにニューヨークにいて色味のないスーツを着て職場ではまあそこそこうまくやっているけれど本当のところはずっと遠くにあって、そこにふと現れたかつてのチームメイトからレーダーの話を聞いたときの少しだけ見開かれた瞳にさっと美しい光が照り返るあの表情、本当にすごい。
冒頭で起きたできごとを起因にして自分をずっと苛んできて重くのしかかっている何か、自分で「永遠」と決めてしまった苦しみがありながらも揺れ動いた心があの一瞬で全部わかる。そしてそれは正面にいたハビにも明確に伝わったはずで、ハビはきっとケイトのそういうところが好きだったんだろうな………と最後まで観ると思います。ハビ……良い人間だよ…………。

いやしかし竜巻、無理すぎませんか?あまりにも。自然現象として到底勝てない。勝てないけどそこに生きていくしかなかったらそこで生きていくしかない。日本だとまあまあの頻度で地震があるので建物だって耐震基準とかあって、もちろんそれすら上回ってしまうこともおおいにあるけれども、耐震基準のしっかりした町営住宅に住んでいた祖母が北海道胆振東部地震の震度6強地域にいて建物が無事だった経験を持つ人間としては構造がしっかりしていればある程度(本当にある程度。過信には至らず、常に備えは必要だと思うけれど)、ある程度の安心材料として機能するんだなという認識はあって、でも竜巻は違う。全然違う。そう言うの関係なく全部根こそぎ持っていく。どうした重力、お前もっとなんかしっかりせえよって思う。怖い。本当に怖い。本当にすべてが失われる、文字通り、すべて。

それだけの恐怖を描いていながらも、人間が自然現象の圧倒的な力に対して抱く美しいと思う感情を否定しない物語のバランスが絶妙で好きです。好きなものだから知りたい、メカニズム解明したい、の欲求の先に人間の善性が乗っかると竜巻を消滅させたいになる。そうでない場合のことは作中でははっきりとは描かれなかったけれどうっすらと匂わせるだけには十分な情報が与えられる。不動産って本当に嫌われる要素を抱えた商売ですね、人間が地に足をつけて生きていく限り。スコットたちはあれからどうしたんだろう、いつか自分たちの中に決定的になかったもののことに気がつくんだろうか、ハビをチームから失って。

ケイトやタイラーのように恐ろしい威力を持ったものに対して向き合っていきたいと、恐怖の前に思った人間たちがいるからこそ得られる情報というのは確かにあるだろうし、そこは常に危険である最先端なのでもちろん危ないことも多々あるのだけれど、我々は直接的に知り得ない彼ら彼女らの行動によって救われているところがあるのだろうな。あぶないことはあんまりしないでほしいけど、他人の人生には何一つ口を出せる部分はないからな、人間全員が。そういう意味ではケイトのご母堂、かなりケイト本人の意思を尊重して言いたいことがいっぱいあるだろうに人間対人間の関係を維持しようとしていて本当に良かったです。この文章を書いている人間は家族といえど他人なので人間同士の間に必要な最低限の敬意を持て、という家庭環境で育ってきたので、あの振る舞いはグッとくるものがありました。粗雑だったりするわけじゃないんだよね、本当に大事だから心配だけれど、その心配や「家族である」という関係性の要素は、その人を尊重するときに場合によっては引っ込めておかねばならないんだよね。
自分は一生自分の肉体から別の命の個体を抽出することないんだろうなと決めてしまっているのでわかりませんが、俺は自分の親しい友人やなんかがケイトの状況にあったら本当にものすごくものすごく心配するし、毎回毎回世界中のあらゆる神様やそれに類するものに無事を祈るけれど、たぶんどこかでずっと覚悟をしているし、お腹の底の方にはずっと力が入っていることになるんだと思う。あのご母堂はずっとそれをやってきているんだな、ろくに連絡もよこさない自分の娘に対して、ずっと。本当に良い。

タイラーのチームも本当に良くてさ……ベンも含めて……。一見はやりのYouTuberでライブ配信者で、自前のグッズもやたらあったりして、ドローンなんかも駆使していて、竜巻のなかで花火を打ち上げたりするようなめちゃくちゃチーム(やっていることは本当にシンプル無茶で苦茶です)なんだけどお互いへの敬意と尊重があって、さっきからずっと人間対人間の敬意と尊重の話してるな、俺。いやでもとても大切なことで……。
好きなところはブーンがタイラーに「いま考えてるから撮るな」と言われて素直に引くところと、ベンが最後に自分のカメラを置いて避難誘導に駆け出すところと、ブーンが持ってるなんか変なガジェットです。あの撮影用ガジェットがあることで一瞬で「こういう機器を使うことも厭わないです」という姿勢を見せるのあまりにもノンバーバル言語がうますぎる。
ベン〜〜〜〜〜!おっかなびっくり水溜りすら爪先立ちで避けながら恐る恐るだったベン〜〜〜!!!!!あのときのケイトの後ろ姿を撮る気持ち、わかるよ……そんでそのカメラすら置いて住民の非難誘導に走るベン………好きだ…………………………エンドクレジットの端々に挟まれる記事、あれはベンが書いたんですよねたぶんね、そうやって彼ら彼女らのことを伝えていこうと決めたのだ……ベン……メガネの予備は作っておきなよ……メガネ必要人間、失うと視界の全てを失うから…………。

ケイトとタイラーも同じものを見ている同士で本当に良かったですね。頭が良い人の会話は聞いていて心地よい。最初は意図してそう描かれていたのであったように「なんやこいつ……」の気持ちが強いくせに、ロデオ会場からひとびとを避難させるとき絶対にタイラーはその人の背中に自分の手を当てているんですよね……気遣いの…当たり前としての気遣いのふるまい………!!!!その前も犬を探すことを優先するし、そのときはブーンだってカメラを置いている。チームの役割分担が本当に自然にそれぞれの得意なことで分けられていて、全員に善性がある。良い。あのあたりからハビとタイラーの対比における表面上の風向きが変わりだすの構造としてうまいなあ。
でも一概に竜巻に巻き込まれて失った土地をいくらかの金銭で手放すという判断も完全に悪いわけではないのだよな……ああいうときにまとまった金額ってどうしても必要になるし、保険だなんだはあったとしてその支払いが充分で即時に行われるかというとそのときにならないとわからないし、それでいえば売買時の契約内容によるけれどある程度の金額をポンと出してくれる不動産屋さんはその場その場で適切であることもあるんだろうという想像はできます。ただ、自分の生まれたところが定住することを前提として文明を発達させてきていた場合、その土地を簡単に離れられるかと言う課題はもちろんある………この辺はもう行政の話なので触れませんが、作中でもたぶんそういった余白のために(尺のためにと言ってしまってはあまりにもだから)不動産側を徹底した悪とは描かなかったのじゃないかな。わかりませんけれど。

ところでタイラーくんはちゃんと空港のロータリー道路の修繕費用、払いましたか?あそこだけ急な行動力が爆発するから最後の最後で大爆笑しちゃった。大好きです。

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つらつら

映画感想:世紀末の世界に必要なのはもうちょっと広い範囲を救う宗教だってずっと言ってる。イモータン・ジョーはそこだけ改めたら良い。
いや全然よくないんですけど。そのほかのすべてがまったく一切合切よくないんですけど。「マッドマックス:フュリオサ」の感想です。鑑賞日は2024/06/03です。#映画感想

もう忘れてしまわないうちにこれだけ言わせてもらって良いですか。
いや乳首ィ!!!!!!!!!!!!!
なんで??????????前作も相当「ええ………」って思いながら本編中で誰も触れないから俺も触れて良いのかわかんないな、みたいな要素だったあの世紀末常時露出乳首チェーン、なんでそこをブラッシュアップしたんですか????あの乳首のシーンのせいで「乳首千切られたから最終ディメンタスの負け」みたいな意味合いが付与されうる可能性を誰も考えなかったんですか?????あとあのシーンに特に意味がないなら「本当になんでだよ」しか言えなくなるんですが本当になんでなんですか?????????????まあギリギリあのシーンがあることによってイモータン勢の異常さとディメンタスのちょっと頭の悪い(ただしそれは「たとえ電極が乳首に繋がっており極端に強い力がかかったときに万が一が発生するが、ないであろう」という人間の普遍的な善性や倫理によりかかったあの世界ではもうとうに失われ、特にあの砦では一切が存在しない価値観のもと生まれている発想であるからして、して、だからなんで乳首なんだよノイズがすごい)ところを描写することができ…で……、でき…………いや俺があらゆるものごとをできる限りポジティブかつ有意であったことを見出そうとする人間だとしてもだからなんでなんだよ、ずっと混乱してるよ。なんでなんだよ。わかんないよ世紀末が。わかりたくないな。

ともあれフュリオサ(子供時代)が脚ほっっっっっそ!!!!脚はっっっっっっっっっっや!!!!!!!!になり、ご母堂の勇ましさと育成方針(敵対存在に一矢報いたのを見て「よくやった」って褒めるの生き残るために戦闘に特化した人間の言い分で好き)を大喜びし、「ご母堂!!!!!!!」って大声を出し、そこからずっと人間をモノ扱いする世界観の主観たちに最低最悪の気持ちになり、フュリオサ……生きろ…………って続編(前作)を知っているのに祈っていました。

ディメンタスくんは頑張って世紀末になんとか人間の善性を残したまま支配を試みようとして、全然そんなことできるわけないので(支配を蔓延させるにはどこかの時点で人間性を完全に手放し決別する必要があるため)あんまりにも過去の自分と過去の世界、人間たちの相互扶助でなりたっていた社会のことを引きずりすぎたんだなあと思うし、その上でなんとか「なろう」としていたので本当は殺す予定のなかった変装した仲間たちを「マジに殺せ!」って急に翻して部下に反感を抱かれたりする。
オクトボスさんはたぶんディメンタスくんの中に残り彼自身が固執している人間性の部分を信じてついてきていたのだと思うけれど、だんだんと静かに少しずつ狂っていく、人間性を失っていくディメンタスくんに見切りをつけて翻したんだろうなあ。自分の部下をディメンタスくんに貸す(うわ〜〜人間をモノとしてやりとりしている〜〜〜最低限の世紀末の嫌さ〜〜〜〜〜〜〜!!!!!!にはなりますが)し、たぶんいままでディメンタスくんはちゃんと返してくれていたからこそなのでしょうけど、あのガスタウン襲撃でおそらくボタンのかけ違え、歯車の噛み合わなさが決定的になってしまったんだろうな。

そんでディメンタスくんとイモータン・ジョーに共通しているのはもっと広い範囲を救う可能性がある宗教を広めたらよかったのにね、と言う話。けっきょく環境自体が人間を守らない場合(単に人間が環境に適応できずにいるだけであって環境側からしたらそれこそ自然淘汰なので自然に淘汰されてもろて……の話なのだが)、人間同士で縋って生き延びあっていく場合、共通認識と共通的はあったほうが絶対に一致団結できるというのは数々の歴史が証明しておるので。
イモータン・ジョーはウォーボーイズにはそういう詭弁を使っていたけれど人間たちには完全に食料や水を占めるという物理的な支配しか行っていないし(おそらくはね。ウォーボーイズに与えられていた、盲目的に手足となって消費を受け入れるだけの魅力に足るだけの幻想を少なくとも与えていたのであればああはならないと思うので)、ディメンタスくんもなんかこう……がんばってあの暴力が罷り通る世界に適応して成り上がろうとしてm熊のぬいぐるみとそれに付随する家族とのなにかしらを完全に捨てきれなかったから自分が徐々に歪んでいってしまうしかなくて、そういうときにものを言うのって
「なんとなく人外の力ですべてを救ってくれそうな神」の存在が一番テキメンに効くのだけど、イモータン・ジョーは自身がその位置だと思っていたしディメンタスくんはおそらくあそこに至るまでの過程でおそらく神を否定しているので全然ダメです、あ〜あ、というのは人間性最悪独裁やらせらた一番ダメなタイプの人間俺から申し上げておきます。
たぶんそういう宗教の世界観も容赦のない環境変化で「神なんかいねえよ!!!!!」みたいになっていって崩壊したんだろうなというのは容易に想像つくんだけど、ウォーボーイズくんがなまじっかみんな信仰を得ているのでやりようはあったんじゃないかな。最悪だな本当に。

今作を踏まえて前作のニュークスくんを見ると「本当に人の心を取り戻したのおめでとう」になりました。ニュークスくんはヴァルハラにはいけないけど(そんなもんないので)、もし死後の裁きとかいうものがあるのだとしたらほんのちょっとだけ良い方に行くと思うよ。
なんというか全編を通して制作側にその意図があったかはわからないけれど、生まれの次に大事なのは育ち、まるでなにもわからない赤子の状態からなにを吹き込まれて育ったか、なにを見て育ったか、善性が先にあってそこからのちずっとずっと悪逆非道を見てきた場合にどうなるのか、人間は他人から施されたものしか他者へ施すことができないという単純な話をやっていたし、怒りや憎しみという感情を保持していくのは本当に大変だけれど怒りの感情は快感と近いところにある仕組みをしているから人間の寿命が半分になりフュリオサだってもしかしたら前作のもうちょっと後で死ぬのかもしれない、それどころか日々の生活の中ですぐ隣に死がある状態で、生きる理由として選ぶにはあまりにも大変だけれど一度定めてしまえばあまりにも力強い動力源となりうるんだよな。それこそ作中で崇められているV8エンジンのように。フュリオサはそれを原動力として、しかして進むべきと決めた道がきちんと与えられた、そして急に奪われることで無理やり与えられたものごとを総合して反面教師とするだけの素質があったからこそ、ジョーの額に己の額を合わせたのだ。戦友の、絆……!!!!ってめちゃくちゃブチ上がってた。

のでディメンタスくんの最後は本当にそれなんですか!?あとそこから収穫された作物、できれば収穫までの過程を一切知らないまま人生を終えた方がよい分類になるのであの果物食べたのかな………あのひとたち……ってちょっと個人的に心配になりました。たぶんフュリオサは語らないと思うのだけど。

途中で急にディスカバリーチャンネルとかで見たことある巨大制作物過程早送りシーンが出てきたのちょっと笑っちゃったな。あそこだけプロジェクトX的なドキュメンタリーの空気があった。
出てくるメカの全部が「そうはならんやろ」を「なるんだよ」で薙ぎ倒していく造形していて本当に𝑯𝑨𝑷𝑷𝑰𝑵𝑬𝑺𝑺...でした。俺はあの映画にありとあらゆるメカの造形のとんでもなさと盛大な爆発を求めているので。全体的に前作同様、ストーリーは一本道で単純で明確で言葉だけが少なくてだからこそ人間性の多大な欠如を物語っていて、暴力と悪意は溢れていて、誰も彼もみんな奪えるとみたら全力でそうしにいくような果ての果ての果てに緑の地はもうなくて、でも確かにずっとあの世界でも大事なものを失わずにいた人間たちがごく少数はいたからフュリオサは砂漠をまっすぐ突っ切って、まっすぐ帰ってきたんだな。

それで言ったら生体メカニックさんもマジで生命についてなんの倫理も持ってなくて本当に「メカニック」(技術者であるということ)で最悪の最悪でしたね。味方であれば一見生命を優先しはするから(メカニックだからね、材料は丁寧に扱うだろうね、有益な可能性があるうちは)判断を一瞬迷うんだけど言動は完全にイモータン・ジョー側のそれだからね。つまりイモータン・ジョーは人を見る目がある。本当に最悪である。

途中、ディメンタスくんがガスタウンで煙を上げて囮とし、砦へ向かうときの行軍で道になにか撒いていたのを「……?油…か……?水分か?」ってなったんですけど「砂埃を上げないためだ」と気づくと同時に「陸上自衛隊総合火力演習の前段と後段のあいだに施設科の散水車がやるやつじゃん!!!」と気づいて脳内がめちゃくちゃ気持ち良くなったので細かすぎて誰にも共感されないポイントが最高でした。
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つらつら

映画感想:劇場版『ウマ娘 プリティーダービー 新時代の扉』を観る前にはジムに行け。
たまたま時間の都合でジムでキツめの運動した後に観に言ったんですが、作中トレーニングシーンへの没入感が段違いでした、という話ではないんです。すべてがネタバレ。#映画感想

ウマ娘プリティーダービー、ゲーム作品として名前は知っていてたまにTLにファンアートが流れてくるなあ……と思いながらもゲームも触っていなければ実存の競走馬にも興味がなく、ただ生き物としての馬は好き好き大好きなのでその一点だけで突破できるだろう、という気持ちで観に行きました。あと感性を信頼しているフォロワーが絶賛していたので。俺たちは結局フォロワーの口コミを信じるよな。感性を信じてるから。

映画冒頭でちゃんとウマ娘とはなにか、の説明が入ったので「は〜なるほどそういうもの」という理解が早くて助かりました。すごいね、本当に何にも知らない人間が来ることを想定しているし、知っている人はおそらくゲーム本編の冒頭導入の読み上げみたいな感じで「はいはいはい」になるんだろうな、構成がもう冒頭3秒で上手い。どういうこっちゃ。
ところであの短い説明を聞くに「ウマ娘世界線は明確に現行地球世界に実存するあらゆる競走馬の情報を観測している」ことになるんですがそれはどのタイミングで行われたんですか?科学や技術でなんとかなっている分野なんですか?それとも生まれたウマ娘自身が「おのれたちはこういうものである」と語ったんですか?それであれば最初にそれを語ったウマ娘はもうそれは神話ですが………とよくわからんSF好きの魂が刺激されてしっちゃかめっちゃか。でもああいう競走馬の名前を魂に冠した存在であるからこそ、実際に生じたレースの結果とはまた違った結果を生むことができる、という全部の可能性に変えてしまうの本当に設定が上手い。別の作品を出してしまって申し訳ないけど、このあたり「刀剣乱舞」における「この本丸」設定に近いところがあるな。各プレイヤー(トレーナー)がそれぞれに築いたウマ娘たちとの物語を否定しない、すべてを「そうだったかもしれない」という可能性の話にするの、良い。あとレースにたらればの話をしてもね、というの作中で言及させるのメタでいいな……。

本当にずっとずっと画面が綺麗で絵がうまくてレース中のもう自分と世界との境目も曖昧になるような、薄皮一枚で爆発しそうになる緊張感と肉薄した本能で前に出る、言葉にするにもやぼったく遅い、ただただ走りたいという欲求の表現をああいう風にするの、すごくいいですね。初見の人間にも彼女らの見えている世界とはこういうものであり、それぞれに違いがあり、だけれど強い光はすべてを焼くし、強い光に焼かれたらずっと影がそこに残り続けるんだよ、という共通点もすぐにわかるし、圧倒的に光の話だった………。
柳の下にいるのは幽霊と相場が決まっているのでフジキセキさんも物語が始まった時点では幽霊だったし、アグネスタキオンさんは自分で幽霊になりにいったけど二人(一頭、の単位ではないよな………ウマ娘さんたちは……)ともジャングルポケットちゃんに再び太陽の下に引き摺り出されて幽霊ではなくなったの本当に良かったですね。それが本当に良かったかどうかはわかりませんがたぶん本ウマ(本バ?作中の表現でいうと)たちもにこやかだったので良かったのでしょう。

フジキセキさんの勝負服だけ本当にびっくりしましたどういうこっちゃ、そこは開いていていいところなのですか?!!!!!それまでに出てきたウマ娘さんたちの衣装、お腹や脚がそこそこ出ていてもセンシティブさはなかったのでびっくらこきました本当に。いやでもポッケちゃんも結構だったなよく見たら………肩が出ていないのでなんとなく大丈夫の判定をしていました。マンハッタンカフェさんの勝負服可愛かったな………あと明らかにペリーがいたな…………ペリースチームさん…か………!?お名前をね……ちょっとね…個体の顔と名前がすぐ一致しないもんでね…………!

アグネスタキオンもポッケちゃんと一緒で(すみませんがジャングルポケットさんと『ポッケちゃん』と呼ぶのがあまりにも可愛いくてよいので以下ポッケちゃんと称させてください)自分の限界を勝手に決めて勝手にそこまでだと自分の頭をずっと押さえつけていて、だから最後のポッケちゃんの走りで自分も走りだせたんだよな……同じ境遇の同士ではあったのだ。
ずっとアグネスタキオンさんのお部屋は燦々と陽があたっていてサンキャッチャーが無邪気に部屋中に光をばらまいて、でもそこでアグネスタキオンさんはずっと止まっているしかなかったから、柳の下から出るときに自分の部屋のカーテンを閉めて部屋中真っ暗にしていったのよかったな。本来あそこは空白の棺桶であるはずで、なまじ陽光が降り注ぐためにアグネスタキオンさんはあそこを開かれた場所だと思っていて、でも本当は棺桶なので中を空にして蓋を閉めていく必要があるのだよな……これは全部初見の人間の完全な無知に基づく感想なので細かいところは全部気にしないでください。

ダンツフレームさんも急に駆け上がってきたとき爆裂に泣いてしまった。みなさんお口を大きく開けがちですが歯並びがきちんとしていていいね……みたいなことを並行処理することで喉から勝手に嗚咽が飛び出していくのを防いでいるまであった。でも鼻詰まりがすごくてマジで呼吸が困難になった。途中からずっとわけわからんくらいずっと泣いてたので本当に訳が分からなかったな………大白熱本能大爆発激アツスポーツムービーでした。
でも途中出ててきた超巨大タイヤだけは本当に急で声出るのを止めるのがめちゃくちゃ難しかったです。予告で散々見てたけど、二回出てくると思わないじゃん。あんなん出して許されるの、ドウェイン・ジョンソン(ロック様)だけだと思っていた。ウマ娘さんでもあるんだな。
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つらつら

映画感想:「オデッセイ」で人間の知性と善性を浴びよう。
主人公は1年半シャワー浴びてないけど俺たちは2時間で余すところなく人間の知性と善性が浴びられる。すべてがネタバレ。ダクトテープを持て。#映画感想

「いつか観るか」の箱に入れておいたのをようやく観ました。なんかちょいちょい配信から消えるので……これは配信作品にずっとつきまとうヒリついた緊張感ですな。冒頭から関係ない話をする。はい。

そもそも俺は人間の知性と善性に基づいた行動をする人間の映画が好きで(爆発とか膨大な人死にとかは別カテゴリです)、極地(極限の土地の意味。もちろん宇宙も含む)においての集団行動ができる人間個体には基本的にそれが備わっているのでその時点で爆裂に愛なんですが、「オデッセイ」は地球の原理も通用しないような火星という土地において人間が今まで培ってきた先人たちすべての知識の結晶をときおり「そうはならんやろ」のエッセンスでやっていくので本当に大好き映画になりました。

人間の顔がすぐに識別可能にならないので最初にアンテナにぶつかって吹っ飛ばされたのがマークだとぱっとわからなくて、ヘルメットで顔面の視認領域が狭いのと砂嵐の視界の悪さで完全にやられているのあまりにもリアル……と一人で画面の前で息止めてました。息をしろ。
潜水艦映画とかで水が入ってきて視覚的に空気がなくなるのを見るのがダメなので、思ったよりあっさりと置いてきぼりにされたのは船長の判断に感謝したんですがその後のマークの覚醒からセルフ手当までの間はずっと眉間に皺が寄っていました。作中のみなさんと匹敵するぐらい眉間に皺寄せてた自覚がある。あと最初はムキムキだったマークが後半でMAVに乗って宇宙服に着替えるあたり、もうガリガリになっちゃってて宇宙空間で一人でぎりぎりの生存をする過酷さが目に見えて腹筋に力が入った。生活ではなく生存をする日々のこと。

宇宙ステーションとか構造物として大好きなのでその辺が垣間見えるあたりはずっとにやけていたし、マークが自分の死を両親に伝えるのは船長にお願いしたいってメッセージを残しているところで泣いたし、砂と岩だらけの火星をローバーで進むマークをはるか上空から写したなんでもないあいまのシーンで以前に観た「おやすみオポチュニティ」を思い出して爆裂に泣いたし、宇宙空間に設置した基地で音楽流すのもあまりにも人間の祈りすぎて泣いた。

有機無機にかかわらず、人間に最後に残された善性は祈りになるんだなあ、と思いました。祈りとは人間に残された最後の、本当に最後の足掻きを一押しするもので、それを叶えるのは実際にその場にいる人間であって祈っている遠くにいる人間には何の関係もないのだけれど、それでも遠い宇宙の目には見えないところで起きていることがらについて、そこに自分たちと同じ人間のいのちが一個あって、そのたった一つに手を伸ばすことを諦めないのはこの世に存在するありとあらゆる言語すら届かない域にある人間同士の底の底の一番底にある希望って名前の祈りなんだよなあ。

LotRのオタクなので途中で急に指輪物語ネタ挟まったの笑っちゃったし、そこにおるのショーン・ビーンやんけ……でニヤニヤした。珍しくショーン・ビーン氏が死にませんでしたね。へへ。あと登場人物全員頭がいいので出てくるセリフもすらっと頭が良くて「あ〜たまがいい〜〜………」ってずっと言ってました。
可否を問うてまず方法が返ってきたとき「で、それって英語で言うとなに?」って言えるのすごくない?みんなずっと英語喋ってんのに?めちゃくちゃ良い言い方するやんけ……好き…………そんで全員の返事がイエスなのも好き………あんなに自分の子供に会えるのを楽しみにしていた人がスッとイエスを返すの、好き。自分の今後の人生で、そうだよね、助けられるかもしれない人間を助けないって選択肢がある人間は宇宙にそもそも来られないよな。

なのに急に海事法を持ち出して宇宙海賊を名乗り出すの、ほのかな精神的ストレスによる狂気が滲み出ていて好きだし、船のオタクをやっているので満面のにこやかが出たし、自分たちが立っているのは確かに地球ではないにせよ地表であるのに、だからこそ宇宙の全てを「海」と解釈しているの本当に人間が地球上から離脱できていない、根付いている感性で愛した。人間がこの水の惑星から出立しそこを変える場所だと認識している限り、すべての科学は宇宙を空ではなく海に分類するのだ…。

ダクトテープ先輩が相変わらず万能アイテムの扱いで毎度毎度活躍するたびに手叩いて喜びました。だ〜ははは!!!いけんのかい!!!!!!!
マークが終盤で自分の足元にある新芽に火星でじゃがいもの新芽にかけたのと同じ声掛けするの、全人類が好きな要素のたたみかけで本当に良かったですね。ところでマークも地上に帰還したときは無重力空間の癖でコーヒーをテーブルに置かずにぶちまけたりしたんだろうか、マークだけでなくクルーの人たちがそれやってると思うと可愛いですね。

もう最後の宇宙空間で必死に手を伸ばしてお互いの存在を掴もうとするところと、伸ばされたケーブルのオレンジが美しくて、一連の映像は映像美の勝利として額物に収められてほしいと思いました。人間は美しいものを見ると額縁に入れたくなる習性があります。永遠にそこで時を止めてくれ。そらファウストもそう言う。宇宙、好きだな…………の気持ちが新たになり、人類の知性と善性を信じていきたいし、信じていってくれ、この世、と強く思いました。
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つらつら

映画感想:「ゴジラ×コング 新たなる帝国」で気持ちのよい破壊を摂取して元気になる。これがたぶん”整い”というやつ。
この感想文は怪獣映画における人間を気持ちよく消費される資材みたいな気持ちで観る邪悪な人間の書いた文章です。すべてがネタバレ。#映画感想

フィクションの皮を一枚被せて絶対安全圏から眺める全然関係ない人間個体が識別もされない大量の破壊からしか得られない栄養を摂取しにいくぞ、という己の最悪人間性を自覚しながら観る怪獣映画の破壊ほど滋養に富んだものはないですからね……冒頭から最悪キャプションの続きを最悪に続けました。はい。

「ゴジラvsコング」を観ているのでゴジラとコングの関係については「共通の敵がいればそちらを共同で対処するが、そうでない場合はお互いがめちゃくちゃ気に食わない」っていう関係性だと思っていたので、今回のゴジラくんの「ほかの怪獣、みんなきらい!!!!!!!!」っていうヤンキーというかナワバリを荒らされるけもの(というか赤ちゃん……)そのものの振る舞い超好きです。かわいいね、お腹すいたからごはん(原発や他の怪獣)を食べて、ローマのコロッセオでおねむなんだね……かわいいね………「KoM」あたりから比べるとだいぶ原初の生命の本能を取り戻してのびのびと暮らしており、たいへん良いです。そうであれ、怪獣、という俺たちの祈りの体現みたいなふるまいで最高の最高でした。
ジブラルタルから海に飛び込んで真っ直ぐにエジプトを目指すの、「まっすぐいくと、はやい!!!!!!!!!」を体現していて大変良かったです。人間が軍事上の重要点であり地中海の鍵であり……みたいなことをちまちまやってるところに「しらない!!!!!!!」ってどっしりむっちりゴジラくんが飛び込み競泳始めるの本当に健康にいい。体と精神の均衡が整う。ありがとうゴジラ……その振る舞いが俺を助けています………。

コングが虫歯になっている冒頭、栄養を経口摂取する運命の生き物に対して死に直結する体調不良要素なのでものすごく顔をしかめながら観ていたんですが普通に治療されていて笑いました。あるんかい、差し歯。
獣医さんが軽やかな言動とコミカルな動きとやたら良い顔の造形をしているのめちゃくちゃ笑っちゃったんですけど、「人間も食物連鎖の中にいるんだ」みたいなことさらっと言ってたので「あっこの人は人間を頂点として見ていないんだな」とわかって、あれたぶん他の人間が無意識にでもそう思っていない生命の境界線をすでに越えた自覚があるまま、そうでない認識での世界を生きている人だな……という親近感がすごかったです。俺はほかのいのちに対して人間を優先しない人間が好き………。

予告でモスラが出るの知ってたのに劇中で登場したとき爆裂に泣いてしまった。俺はモスラを一番推しています。今日も美しくおありですね我らの女王様。素敵です。好きです。話を何にも聞かずコングを見掛けるや否や「きらい!!!!!!!!」って殴りかかってプロレス始めるゴジラに「めっ!!!!」ってビンタかましてそこに正座させられるの、女王様だけですからね。モスラ………ゴジモスは「KoM」で公式カップリングだとほぼ明示されているので…………戦友でもあるけど……………レジェンダリーシリーズのモスラ、若干造形が蝉の幼虫に寄ってるのだけ「もうちょいもふもふさせてほしいな」と思うけど、全体的に美しく強く儚さも帯びながらすべての人間が自然とこうべを垂れるような威厳に満ち満ちており、あとゴジラをビンタできるので好きです。モスラがいなかったらあのまま地上持ちかもしっちゃかめっちゃか怪獣大プロレス大会になってゴジラが勝ち残って世界が滅びましたからね。
そう、人間個体に興味が薄いのでプロレスというものをいままで一つも嗜まないで来たんですが、そんな俺でも「あっこれはプロレスをやりたいんだな」と直感でわかるくらい大乱闘だったので、多分その方面が好きな方にもちょっと響く要素はあるのかも。

ところでジアとコングが心を通わせていたの、両者に共通する同類の存在が皆無であり孤独、というところにあったと思うんですが、今回はどちらにも直接の血族ではないが同種族の広いコミュニティの存在が明示されて「わ〜〜〜〜〜い」になりました。素直に喜びます。やったね。そしていまいる孤独であった場所から遠ざからなくても、いまと同じ人のそばに居続けても、ただこの世に一人ではないという事実があればそれでよいのだ、と変化を強いられるようなこの現状世界においては「いまのままでもいいよ」というほんの少しの肯定もあってよかったですね。本人が居たいところに居られたらそれでいいのだ、という肯定はゴジラがまたコロッセオに戻っておねむなのと同じで、大変良かったです。

スーコ(名前調べました)、最初は完全にやなやつの下で育ったのでやなやつです、を体現していて子供ながらに小物の振る舞いそのもので「わあ…」になるんですが、コングの思わぬ子育て上手(最初が絶対的な力量差による上下関係の叩き込みとは言え、そこから下剋上してこない限りはいい感じに放任しつつ罠にはめられても(気づいてなかった説もあるが…)食事を分け与え命は助ける)が発揮されてうまいこといい子になったので強く生きてほしいと思います。グレイト・エイプ(これも調べました)側にもいろんな種類がいるわけなのであの一群がコングの仲間たちということになる理解で良いのか……?たぶん良さそうだな………。
シーモくん、白くてむちむちでかわいかったね………ところでシーモって「霜」から名前とられているわけじゃないですよね流石に………?と思いました。ど、どうなん……?こんな俺が思いつきそうなどうしょうもない洒落みたいなやつなの……?本当に……?まだパンフレット読んでませんが永遠の謎であってください。

初手IMAXで観たので次はDolbyを観に行きたいけど行ってる時間あるかな〜、とりあえずレジェンダリーのゴジラシリーズが嫌いじゃない方はでっかい音とでっかい画面で観られるならそうしてください。破壊で元気になろう!!!!
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つらつら

AppleTV+のドラマ「モナーク」二話まで観た。
管理の都合上ドラマシリーズも#映画感想 でまとめさせてもらいます。

お、お、おもしれ〜〜〜!!!!!!!!が最初の感想。まだ二話なんですけどね。あとこの文章を書いている人間はレジェンダリー制作のゴジラシリーズをだいぶ贔屓目に両手叩いて大喜びしながら観る人間です。近々「ゴジラxコング 新たなる帝国」観に行きます。余談。

正直に言って俺は怪獣作品は怪獣を見たいがために観るので、一話は「人間が……なんか人間同士で揉めてる……」みたいな若干の距離感を感じていたのですが(俺には他人への性愛が備わっていないので家族に成っている先は理解できるがそこに至るまでの感情をすべて想像で補っているため性愛に基づく恋愛要素の匂わせをノイズに感じがち。すまんな)、一話の中で行き先が気になる要素がテンポよく展開されるため一話の印象は「すごくじっとりした人間関係の中で本当にささやかに文字通り謎の箱の蓋が開く」なんですけど、そこを越えて二話よ1!!!!!一話で挫けそうな人も二話まで見て欲しい。とりあえずいまそこに俺がいます。ようこそ、テレビドラマ「モナーク」がある世界へ。

二話〜!!!!おかあさ〜〜〜〜〜〜ん!!!!!!!!!!!!(ケンタロウのご母堂のエミコさんを指しています)
エミコさん、英語あんまりわからない(リスニング・スピーキングともに)のに頑張ってケイトと会話しようとするところとか、でも基本英語ができる息子に任せてるところとか、ケイトが笑顔でなんか喋ってたらとりあえず笑顔で頷いてみるところとか典型的な「英語できない日本人」なんですけど演技がうめぇ〜〜〜〜……!!!!!になります。
一話だけみるとかなり受け身であらゆることを飲み込んでうっすら微笑みながら何も言わないタイプの自分をあくまで被害者の枠から出さないようにして責任を回避しているような振る舞いの人に見えて「表立って嫌いにはならない(なぜなら嫌われないように本人が振る舞っているから)けど、そして確かに騙されていた側の人間ではあるんだけど友好の一線は超えない」んですけど、二話!!!!!!二話よ!!!!!!!!!!!!!!
何故なら俺はこう言うタイプの受動的な人が「なんかおかしいぞ」と思ったあとにスッと覚悟を決めて自分の子供だけでも逃がそうと時間稼ぎをするためにとる行動が好きだからです。あのあとなんか危害を加えられていたら俺は本当に石を拳の中に握り込んであの人たちを殴りに行ってしまう。無事であってくれ……自宅で運動する時に観ると決めたのでしばらく次を観ないんですが………。
あとシンプルに家族の思い出を「お母さんも怒ってきた」でびりびりに破いて紙吹雪みたいにするところ、この人にも思うところがないわけではないんだな、という芯の部分を少し見てからの行動なのでなおのこと「お母さん!!!!!!!!」ってなる。

ケイトもそら経験したことを考えたら急に車に乗せられたり、地下鉄の狭いホームに閉じ込められたりしたらああなるわいな……という振る舞いが見事。あと「GODZILLA」の作中で起きた出来事の関係者であるという立ち位置をスッと「実はあのスクールバスに乗っていました」で出してくるの、巧妙だな。だって「GODZILLA」で描写されたスクールバスが一台だけであっても、あの場にいたスクールバスが一台だけであるとは描写されておらぬのでね……そうでなくても「実はいました」の整合性がそこまで乱れないのでうまいことケイトの存在を差し込んだなあ、と感心が先に立ちます。

まあ二話まで観てもケイトとケンタロウのお父さんの最悪人間ムーヴは本当に最悪なので「ええ…………」になるんですが。本当に最悪ですよ、どうぞご覧ください。最悪人間ムーヴでいうと一話のケイト(祖母のほう)もあきらかに場の空気がやばいのに研究を先行してやばいことになるのが無理すぎて「わ〜〜〜〜〜〜」って言った。親が親なら子も子かい、ですよ今のところ。
これどうなるんだろうな………艦船のオタクとしては二話で出てきた駆逐艦がジャングルの中にあるの、めちゃくちゃ興奮しました。そこにないはずのものがあるの、最高。特にそれが艦船だと一番そぐわなくて最高。それで言えば航空機はなんであっても地上には帰ってくるからこのロマンがないんだな……そうか、やはり艦船は人間の「帰るところ」として機能するから、それが造船所でない陸地の上にあるとなんともいえない背景が絶対に存在すると言う確約にもなるわけで、なるほど、良い。
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つらつら

映画感想:俺はこの感情の名前をまだ知らないと思う。
「オッペンハイマー」観てきました。ま〜〜〜じで全然言いたいことが固まらない。#映画感想

まずもって公開前にわりとそこそこ大きな範囲で話題になったネットミームがあったと思うんですが、マジであのミームは最悪だったし、あのミームを観測した上でちゃんと本編を己の目で観に行くことができてよかったと思いました。あのミームが茶化しているのがあくまで「それぞれの映画の内容からおおよその人間が想起されるであろう感情の乱高下」そのものであるところまではよかった、いやそれも微妙ではあるが俺も含めたオタクたちって過剰な言葉をわざと使ってエンタメ的に消費することあるじゃん。この態度自体がめちゃくちゃ最悪なんですけどね……はい………そこについては俺もそうなので何も言えないのですけど、ともかく本編を観せろ話はそれからだ、とずっと思っていた甲斐がありました。

あくまでオッペンハイマーという一個人、一科学者の物語だとは思っていたのであれが手放しで歓迎されたとも思わないし、あの映画を観て原爆やそもそも他人の生命や人生を顔も名前も知らない漠然とした「権力」とかいうものを持っているだけの人間がどうこうしていいと思ってんのか?という強い怒りはさておいて、一個人の物語とするのであればかなり、思ったよりかなり、ものすごくとっても政治の話をしていてびっくりしました。
日々の生活が政治の話ではないことってないのですけど、特に我が家は政治の話を家族間でしなかった(選挙には一緒に行っていたが誰に投票したかを相互に機密として扱っており、話題に出さなかった)家だったし、特に政治と野球の話は他人とする場合にかなりお互いの距離感や信頼が大事になってくる分野の話だからそうそう頻繁にするものでもない日常を送っていたのだけれど、そうだよな、戦争って政治だよな、と改めて思いました。

日々の生活が政治と不可分であるなら、政治と戦争が不可分であるなら、俺たちの生活を本当に注意深く扱っていかないとあっという間に戦争になりうるし、科学や技術の分野それそのものはただの結果であったとしてそれをどう扱うかは人間側に委ねられているのだぞ、という認識が欠如するの、本当に簡単だし自分から遠くなればなるほど無関心になっていくから、ああなるんだろうな。

いままで映画を観てきてスクリーン上でえがかれていることに対してやるせなさとか怒りの方向で涙が出たことなかったんですけど、原爆を落とす都市を選定しているシーンと実験の無音で上がる火柱のシーンだけ、いままで抱いたことなかった感情の、多分あれは強い怒りであったり自分自身が彼ら彼女らと同じ人間であることへの強い嫌悪だったり、とにかくそういった物凄く強くて物凄くネガティブで、それでいて生きていく上で俺や俺の大事な人や俺の嫌いな人間にも俺が思う大事な人たちがいるのかもしれないという可能性を忘れないために楔のように自らの中から決して失ってはいけない、錨のような感情で涙が出ました。
あの〜〜〜〜〜本当にここは言葉を砕かないと全然なんにも言いたいこと言えないという自分の未熟さを全面に出した上で書く段落なんですけど、ま〜〜〜〜〜〜〜じであの選定会議でそういう発言があったのだとしたら本当に本当に嫌です。うるせ〜〜〜〜〜〜1!!!!!!!!!!!!!!って大声出るかと思いましたからね。目の前にいたとしたら拳の中に石握り込んで全力で殴りますよあの人のことを。ただこれは「そこにいる人間たちのひとりひとりを知ることはできないし、知ることはできないから人間を数として扱える」という本当に大切なことがえがかれているシーンでもあるので、どのみち心に刻まなければならない。

これはたびたび言っているんですけど、まずもって世界の大前提として自他を傷つけていい正当な理由なんかひとっつもこの世にないんですよ。理性があるのであればいっときの衝動性なんかに身を任せている場合ではないし、理性があることは人として大事な心を失うことでもないし、他人になにかの破壊衝動を向けたときそれが己に同じ力かそれ以上の力でかえってくる可能性って100%いつなんどきもあるので。自分と他人の区別がついていれば自分と他人は別の個体であってなにひとつそこにお互いを傷つけていい理由がないことはわかるはずなんですけど、そしてそれを文化と呼んできたんでないんですか、という問いかけなのですけれども。
実験が終わったあとの土地を先住民に返すとかさらっと言ってましたけど、それも被爆云々の話を知っている側からすれば最悪も最悪で「最悪…………」って本当に口から飛び出すかと思いました。最悪のフルコース食べてんのか?胸焼けがすごいが?

ただ、表現としてすごいなと思ったのは実験成功後の演説会場で喝采に混ざった本当の悲鳴(なんか一際あの声だけ違うな、という「キャーーー!!!」っていう恐怖とかそう言った方面からの絶叫があった)と、階段上のベンチ(っていうんですか、観客が座る側の……)から人が軽くジャンプしながら飛び降りてオッペンハイマーの方を叩いたりする最後にドサっと右側の方に落ちたのはあれ黒焦げの死体ではなかったですか。これは俺の見間違いかもしれないけど、その前にオッペンハイマーが足元で踏み壊した真っ黒な空洞のひとがたのものと同じ色をしていた気がする。

俺自身について、祖父は二人とも徴兵の年に終戦したのと体が小さくて兵役に合格しなかったのとで戦場に行かずに済んだ家系で、祖母はまだ戦時中のことを思い出すからさつまいもが嫌いなのは知っていて、ほんの少しの食料を兄妹で取り合って殴られたりした話を聞いたことがあるくらいで、全然戦争から遠いところにいる家で生まれて育って、触れたのだって歴史の授業でくらいで、修学旅行は沖縄だったから当然ひめゆりの塔は行ったのですけれどじぶんごととして捉えられたかというと人生経験のなさから全然ピンときてなくて、それでも広島に船を見に行ったときに原爆ドームを見て心臓がぎゅっとなったし原爆ドームを背景に笑顔でピースしながら写真を撮ってる観光客の感情がまったく理解できなかったことはあるんですよ。
他人の考えていることなんか他の誰にもわからないし、だからこそ何を言わずにいるかの選択が重要になってくる人生というもののなかで物は言いよう大スペシャルをやるのが政治で、それは日常生活を地続きなので、どっかの知らん誰かは俺たちをどっかの知らんただの数として扱うことが容易に平易にできるのだから、そっちに世界が向かおうとするなら俺は全力で拳を振るうしかないな、物理的にじゃなくてそれ以外のすべての人道に則った方法で。

無知であることは、ああやってただ数えられるだけの存在になるのだ、という自戒を新たにしました。全然なんもまとまらないね。時間が必要だ。
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つらつら

映画感想:形あるものはいずれ壊れる、諸行無常映画「ウィリーズ・ワンダーランド」。
誕生日おめでとう。#映画感想

ニコラス・ケイジが一言も喋らないホラー………いやこれホラー…ホrッ…………???????映画、「ウィリーズ・ワンダーランド」、観ました。もともと「コカイン・ベア」をおすすめしてくれた職場の先輩がにこやかにすすめてきていたので気になっていました。なおこの先輩は「キラー・ナマケモノ」の公開日に有給を取るタイプの人間。

ホラー映画のよくあるやつを踏襲しつつ主にウィリー側への「ど、どうして………」が絶妙な塩梅で振り撒かれていてすごい好きでした。生きている人間が一番怖いパターンでありつつ、もはやいまの器が無機物なので無機物勝手に動くタイプホラーでもあって、美味しいところをたくさん盛り込んでいながら一つのきちんとまとまった味になっているのいいですね。
ホラーの現場で情事に及ぶカップル、あれは絶対になければならないものなんですか?って爆笑しちゃった。本気の条件反射で大きな笑い声をあげたので、劇場で観なくてよかった。でもキャシー、一番良い子やったやんけ……やたら行動がいちいち色気に満ち溢れているだけで……いやでもまあ…急におっぱじめられる度胸があったといえば………………いやわからん……あとお腹冷えるからもうちょっと長いスカート履くか腹巻きしな。お腹冷えるから。内臓を冷やすな。

リブがウィリーと合流してからずっと「いままでの自分の人生はなんだったんや………」の顔しているし、そりゃ自分の人生を大きく変えた現象に対してあれだけ淡々と対処されたらあの顔になりますわな、と思うし、恐怖を克服するにはそれを上回る恐怖が必要なのだという真理を急に突きつけられたらそりゃ………一番かわいそうなの、リブかもしれんな。たぶんあのニコラス・ケイジ、どっかでキアヌ・リーブスの顔した黒スーツのエクソシストと同業だったりすると思います。一般人の拳があれだけ弱くてどうして一般通過ニコラス・ケイジの拳があんなに強いんですか。

リブの仲間たちも急に大所帯になったなと思った次の瞬間から急に大所帯じゃなくなるのでそのスピード感とスナック感覚に手を叩いて大喜びした。事前情報なんにもなく観たんですけど、ジャンルがアクションコメディホラー映画なんですね、なんだその牛丼大盛りセットにお味噌汁と卵焼きつけちゃおっかな、烏龍茶大きめのやつでみたいな俺の大好きなジャンル名は。好きだな………フィクションでしか許されない人死にと暴力を見て元気を出そう!キャンペーンがあったら真っ先にエントリーされる映画です。元気が出る。

思えば与えられた仕事をきちんとこなし、自主的な計画性のもとで動き、休憩の重要性を理解しながら決してその場にある以上の楽しみを求めず(単に短期的な射幸性に強く依存している可能性もなくはないが……)、不規則かつ断続的に発生する不測の事態への対処ができ、提示した報酬を与えれば余計なことをしないという従業員、貴重ですね。俺は雇わないけど。

死は再生なので死んだ人間どもも殺した人間どももちゃんとあの場で死んでよかったね、って思いました。誕生日おめでとう。いい映画です。
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つらつら

映画感想:「アーガイル」を見て現実と虚構の区別をつけよう。
事前情報ほぼないまま観に行ったら入場特典をもらえた。ねこがかわいい。ねこです、よろしくおねがいします。すべがネタバレ。#映画感想

冒頭の文章は全然意識せずに書いたんですが、よくよく考えてみればだいたい「いまはSafeになったSCPに対するカバーストーリーってこんなかもな」というような全体的にポジティブはっちゃけそうはならんやろなっとるやろがい映画でした。め〜〜っちゃ好きです。あと創作をやっている人間に刺さる要素が多すぎて中盤以降ほぼずっと劇場じゃなかったら手叩いて喜んで爆笑しながら泣いてた。何回か大きめの「だっっっははは」が漏れた自覚はあるので平日昼間の人が少ない劇場、𝑻𝑯𝑨𝑵𝑲𝑺...これは本当に。

いままでのフィクションスパイ映画によくある(あったか?)、モチーフとしてはだいたいやりつくされた要素を「あ〜〜〜〜〜なるほどね〜〜〜!!!!!!」にちょうどよく落とし込んでくるバランスと、映像でみせることの最大限の活用と、「わかるそういうの俺たち全員好き」が全面に出てきていて本当によかったです。俺だってヘンリー・カヴィルの顔したイマジナリー・自己を記憶を失った状態で内在させてことあるごとにお伺いを立てたい。あんなヘンリー・カヴィルの顔したイマジナリー・自己がいたらこの世のだいたいのこと全部自己肯定で乗り切れる気がする。

善性、人間の善性、その性質が記憶によらないという解釈、めちゃくちゃ助かりました。そもそも俺は性愛が限りなくない性質で生きているので、恋愛映画とかは性愛強すぎる人間大博覧会で「そういうのいいです」になっちゃうんですが、「アーガイル」には善意と悪意と強く主張されない(「恋愛感情ってこうでしょ?」という押し付けを少なくとも俺は感じなかった、だからその辺を摂取したいひとにはとてもさらっとライトで物足りない部分としてうつりそうな)恋愛感情とあとはひたすら爆発と爆発と爆発があったので大変良かったです。
お前はフィクションで盛大に爆発があればだいたい喜ぶだろ、というご意見に対しては真面目に正座しながら大いに頷くところですが……はい……好きです………だから「アーガイル」も好き………。

終盤、敵組織のアジトがでっっっっっっっっか原油タンカーなの嬉しくなりすぎて「だ〜〜〜〜っっっはっはははっはは!!!!!」って本当に口から飛び出していったので理性が追いつきませんでした。原油の海でアイススケートをやるな。なんだそれは司先生が見たら泡吹いてひっくり返るぞあそこ(超絶おもしろフィギュアスケート漫画『メダリスト』を読んでください)
そんでもってそれを全部爆破するのはやめてくれませんか!!!!!!!!!!!!!やめれ〜〜!!!!!!!!!!!って方言が思わず出ました。やめてくださいその規模の原油タンカーが会場でその規模の爆発をすると周辺海域がとんでもないことになるんです!!!!!!!実際あれ航行海域によっては公海の場合どこの国の対処も間に合わなくて本当に地球が最悪になるので……本当にそれだけは…………ちょっとツイートした「船のオタクなので助かった部分と船のオタクなので助からなかった部分があり」の、助からなかった部分です。助かった部分はでっかタンカーが拝めたこと。あれ途中に映った救命浮環にIMO番号と船名がっつり書いてあったけど実在船なのか…?実在船を滅ぼせるのか……?が気になって終盤のめちゃくちゃいいシーンなのに気持ちが浮ついていました。
でっかタンカーの甲板、あまりにも船長がありすぎるために消失点が発生するの、良かったです。

大ヒットスパイ小説シリーズがまさか著者が強い催眠(マインドコントロール)によって記憶のすべてを敵組織にいい感じに乗っ取られて過去の任務などについて自分のリサーチに基づいたフィクションを書いていたと思ったら全部事実で〜〜〜〜す!!!!っていう小説家に対しての最悪の「現実と虚構の区別つけろよ」を地でやるの本当になんなのだ………あと制作にAppleが噛んでるの全然知らなくて随所にApple製品出てくるのめちゃくちゃ笑っちゃった。俺はAppleというメーカーに複雑な愛憎を抱いています。「マーダーボット・ダイアリー」期待しているからな。
現場に赴くエージェントにはiPhone 13 Proがお似合いだよってか!!!でもあれヘンリー・カヴィルとジョン・シナの持ってたサイズ完だからPro Maxの可能性もあるんだよな……でっかサイズスマフォがちっちゃサイズに見えるでっかさの人たち………。いいからiMac27インチ復活させてくれiMac24インチでカラバリ増やしとる場合か。話が逸れました。作品全体を通してなんか呼吸が楽だったの、Apple関わってるせいかな………と思うと感謝もありつつ「とはいえ作品にそこまで意見言える立場に御社がいるの嫌だ」にもなり……いやこれ完全に話がそれますね、はい。やめます。

事実は小説より奇なり、現実と虚構の区別つけろよ、俺が先に思いついてたそのアイデア、でも。あたりが主題の大きな部分なのだけれど、これは俺が創作をやっているから抱く感想なのかもしれないけど人間の記憶なんてあいまいだしもしかしたら自分の考えていることは全部他人に読まれているのかもしれないし両親は全然知らない人かもしれないし(まあ生まれる前のことはどうやっても知り得ないので全然知らない人ではあるのだが)なにを信じていいかわからないとき己のフィジカルの強さで生き残ることはできるし、そして人間の魂の善性は、それはすべての根底にあるものだからその上に発達した感情や経験値や現状やたとえ荒唐無稽であったとしても他人にねじ曲げられた習慣やそういったものを凌駕して、他人の頭を踏み潰さないという選択をさせるんだ、という、最後のその着地点、本当に本当に助かりました。
俺は人間の魂の善性をそれなりに強く信じていて、だから余計にそこを手放さずブラさずにいてくれたの、嬉しかったな。好きな映画です。お行儀のよい「キングスマン」って感じ。ところであの最後の急に出てきた「キングスマン」という名前の店、あれは別のスパイ映画と関係あるんですか?作品の例えで他作品の名前出すのあまりしないように心がけていたのですが、こればっかりは作中に出てきてしまったので言及せざるを得ない。

とにかく人間がはちゃめちゃになっているさまを観て元気になりたいときか、はちゃめちゃな爆発を見て元気になりたいときに俺は爆裂におすすめします。
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つらつら

映画感想:いいから飛行機に乗る人間は「ロスト・フライト」を観て衝撃防止姿勢の大事さを学べ。
そして姿勢を取れ。姿勢をとらなければ何も始まらないから。#映画感想

ベルト着用サインの重要性とそれを遵守する大事さと緊急着陸した機体からすぐに離れるべき理由が全部いっぺんにお出しされるので実質「ロスト・フライト」は飛行機の緊急時の安全ビデオと言っても過言ではない。明らかに過言。いやでも言い切れないよ?!な映画でした。

いろいろな映画にありがちな「実はこんな秘密が」とか「国家の重要ななにかが」とか「主人公の衝撃の過去が」とかそういうの全然なくて全部実直にこれがこうでこうだからこう!!!!!って話が進むので大変良かったです。
なんでいちLCCの危機管理担当が傭兵集団にコネクションがあるねん、と思いましたが公式サイト見たら「外部から元軍人の」というくだりがあったので着席しつつ、だからなんでいちLCC会社に元軍人の危機管理担当へのコネクションがあるねん、とは思ったけど真っ当な人間をやっていて良かったです。
みんな、新年なのに仕事してえらいね……という一般社会人(元旦は店が休みだから強制的に休みだが、大晦日も二日も仕事があるタイプの接客業)からの変な連帯感がありました。使っている端末がほとんどWindows端末(Dellとsurfaceはあった)だったのに現場にはiPadが配られていて、あの会社のIT部門のひとめちゃくちゃ大変そうだなって思いました。ファイル共有とかいちいち文字化けしてそうで大丈夫なのかな。あと機長さんの使っていたiPhoneはおそらくiPhone 13 Proです(気持ち悪い特定)、娘さんはPro Max使ってるあたり、かわいい(???????)一緒にApple Storeに買いに行ってくれ。かわいいから(??????????)
細かいところなんだけど新年前後のフライト、管制塔とのやりとりでも機体側と管制官の間でお互いに「Happy New Year!」とかが飛び交うのでちょと期待したがそんなことはなかったですね。あれも場所と人によるからね。かわいいね。

冒頭、サーフボード抱えて「遅れちゃう〜」って言ってた乗客の二人の後ろから「遅れちゃう〜」って機長が小走りで駆け込んでくるのギャグすぎてめちゃくちゃ笑っちゃった。LCCとはいえ機長は定刻で来てくださいな。おもろすぎて劇場じゃなかったら手叩いて大声出してた。
でもだんだん「余計なことをした人間から死ぬ」とか「誰もいないと思ったところで急に後ろからくる」とか、ホラー映画の文脈になってきたので実質ホラー映画だったとしても過言ではない。過言。はい。
PG12なのはあれですかね、首が…落ちるから………?直接見せないけど、引きずられていく遺体からぽたぽた血痕が等間隔で滴るさまとか良かったですね、映像での説明がうまい。

俺は無機物のオタク飛行機部をちょっと駆け抜けてるので、なぜ緊急着陸時に燃料を投棄するか、また飛行機の燃料は両翼に積まれているということを知っているし、着陸して機体が停止した後に急いで離れる必要がある理由も知っているんですが、事前情報なしにあれを見たひとたちがちゃんとその辺を全部わかるのかという疑問を抱いたけど、すごく自然にさらっと短いセリフで提示されていて映画作りがうまい……になります。
回収できないくらいの余計な話が広がらなくて、その場その場の緊張感もしっかりあって、機長さんが初めて人殺しに加担した(その前に乱闘で首を絞めていましたが……)あと「あ〜〜〜〜〜〜〜〜」みたいに葛藤しているのも短いながらあって良かった。
最初は静かに語尾が消えていたファ………も中盤からしっかりとFからKまで発音されていておファック部お嬢様たちの可憐な言葉遣いが堪能できましたね。にこやかになりました。これはツイートもしましたが、俺は全然英語喋れん人なので、あんな状況で銃突きつけられてジェラルド・バトラー顔の人に「英語!喋れるか!!!」て叫ばれたら「ミ゜~~~~~~~~~~」って高音を喉じゃない場所から出すことしかできないのであの人は頑張りました。死んだけど。ハズフォールンシリーズでもあったな、あれ。あと余談ですが俺も接客時にお客様から「英語……話せる……?」って聞かれた時「リトル!!!!!!!」って元気に答えるからより他人事ではなかったのかもしれない……ちょとしか…しゃべれない……聞き取りは……ややできる……………。

現地(?)のひとの英語も多国語話者が最低限必要に迫られて学んだ英語って感じで大変良かったです。謎の言語部分に反応するオタクだから……それで言ったら冒頭のデレと貴重の出身地やりとりもアイルランドの人だから香港出身者とブリテンこき下ろし調で喋って許されるのか……?という感じでこれは笑っていいのかわからなかったところですが、ちょっとおもろかったです。俺は得てして考えすぎ人。

あと武装組織のリーダーが、身内を殺されて嘆くのに身内の枠を出たら何一つ人間に対しての態度してないの、一貫して井の中の蛙でよかったです。申し訳ないが機長一人で揺さぶれるのはせいぜいがその会社くらいであって、その会社もアメリカという国からはおそらく切り捨てられるし、アメリカという国は機長一人の命についてはその判断を迫られたら切り捨てるよ。
それを把握した上で「世界が俺に従う」といっているならあまりにも知っている「世界」が狭すぎるし、過去に複数回の成功体験があったからああいう身代金目当てのことを続けているのだろうし、政府当局へのつながりもあるのであればきっと累積の金額はそうとうなものだったろうし政府要人も何回か攫って殺しているんだろうなあ……そういう小さな痛手の積み重ねで現状を維持し、徐々に自分達へ都合のいい金や武器の周りを積み重ねていっている途中で肥大した人間の振る舞いがあってよかったです。
その中で「自分の身内の喪失が、他人にも同じように起こり得る(そしてそれを引き起こしているのは己である)」という認識が欠如してるの、ああいう治安と倫理の終わった地域を統べる位置にいる人間として必要不可欠な認識欠如要素なのでそのあたりも満面の笑みでました。細かいところの解像度が高すぎる。

全編通して一番頑張ったのは飛行機くん、次に仕事したのが黒電話くん(死んだ)、一番大事なのは飛行機に乗ったら安全のしおりを熟読し非常口の位置を確認し、非常時には乗務員の指示に従い、衝撃防止姿勢をとり、己の荷物については見捨てる覚悟をし、いざというときに己の身一つで走り抜けるというフィジカルの強さであるということが改めて確認できる、いい安全確認映画でした。生き残っていこうな。
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つらつら

映画感想:「ゴジラ-1.0」の端数の部分。
※観たのは2023/11/9です。
事前情報は劇場でかかる予告映像くらいで、特にゴジラシリーズ全般もあんまり知らず(なんなら怪獣映画は「モスラ」シリーズくらいしか知らん。あとガメラ)、「シン・ゴジラ」とモンスターバースの「ゴジラ」シリーズを履修している程度の人間の感想。#映画感想

今回のゴジラの造形、背鰭がウニみたいにとげとげしてて全体がむきむきむっちりで可愛かったですね。俺はすいませんがだいたいの特徴を総合して「かわいい」に収めがちなのでその辺が合わない人はこの辺でこの文章を閉じていいです。

エンドクレジットに推し官公庁たる海上保安庁の名前をありがとう!!!!!!!!!!!!!!ってエンドクレジットで一番良い笑顔出しました。いえあの、予告の時点でも海図だなこれ……みたいな投影がちらとあったので、欲を言えばその辺でちょろっと気配でも出てくれないかな〜、まあ戦後すぐくらいの話らしいので1948年(昭和23年)発足の海上保安庁はまあ出なくてもまあ………みたいな未練ですらない淡い気持ちでおりました。ら!!!!!!!!!!!ちょっと!!!!!!!!!!!!!!名前!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!
本当にありがとうございました………途中、ゴジラに向かう最後の作戦会議で机の上に広げられた海図の左下端っこの方にめちゃくちゃ印鑑いっぱい押してあったのふふ……になりました。あれ、海洋情報部の展示で見たことあるなあ………、記憶が捏造されているのかもしれないけど、機密の度合いとかも基本は判子で示されるのでね……ふふ……………ともあれ、クレジットに名前ちゃんとありがとうございました。

あの世界、海上保安庁発足するのかな。もうなんていうか官公庁がそこそこあった一帯がだいたい壊滅しているんですけど大丈夫なのかな。そもそも海上保安庁の発足も北九州あたりでの密航や密輸入が度を越してきて(海軍解体により海上警察機構が公的には滅んだため)やばいね、ってなってGHQが「なんとかしんしゃい」て言ってきたところから始まるんですけど………。
あと海保のオタクを浅瀬でちゃぷちゃぷながらやっている身としては海保発足後も海軍出身者と海運(民間)出身者でソリが合わなくて大変だったみたいな話をよく聞くので、あの人たち全員海軍出身者だしそれが「民間」って言い張ってるのをなんともいえない顔で見ていた自覚はあります。あの…………あなた方を民間と言ってしまうと最後の方で来てくだすった曳船のみなさんの…立つ瀬が…………………でも水島くん以外、特に曳船隊の人たちがゴジラに敬礼してなかったのはよかったですね。

というかあの敬礼も全然意味がわからなくて「????????」だったんですが、あれは海軍のことを知ってたりするとなんかわかったりするんですか?最初から最後まで理不尽に踏みにじられた敵側だったじゃん……?それとも米軍の艦艇も沈めてくれたから?それなら人間最悪性がすぎるし政府に人のこと言えんが……それとも初代からシリーズを踏襲していたらわかるものなんですか?全然わからん……ゴジラ自体もビキニ環礁での実験で巨大化した?のか?という推測はできるけどそれより前に存在して元気にやっていたし、小笠原諸島とビキニ環礁だいぶ遠いですが……みたいなこう……たぶんこの辺は初代シリーズからの履修が必要な気配を感じています。なんというかこのあたりは俺があの作品におけるゴジラの意味合いと立ち位置を全然把握できていないからな気がする。
基本的にすべての怪獣事象は自然現象と同じだと思っていて、人間のことわりではまったく関係ないところから急に出てきて通過していく、その通過に人間が巻き込まれているだけという前提でいるのでこう…人間とゴジラ……みたいなところを把握するのにあまり良い視点じゃない自覚はあります。

これは某所でも言ったんですが、生き残ること・生き延びること・誰も死なないことをテーマの中心に据えているのは良いのですが、だからといってじゃああれだけ壊滅的な被害を受けたそこに巻き込まれたヒロインが生き残っていて、それ以外の無名のひとたちが生き残っているかどうかを完全に不明にする意味ってなに……?になりました。全然わからん、俺はゴジラのこともこの作品のことも全然わからん。
常々、人の生き死にの軽率さはフィクションでしか許されないから……!って大喜びで手を叩いてますけどあれは生命が軽んじられるのを楽しむことで「現実ではこんなこと一個もやっちゃなんねぇ……」って強く決意を新たにする運動みたいなところがあるので、あの最後の首筋のアザ?みたいなのの意味とか意味深な続編にいけそうな余白とか、全然こう………ときめかない………ときめくに足る要素が全然なくて……もうちょっと考察の余地の断片をくれ……情報をくれ………………。
本編の考察を深める余白がある作品も多々ある中で、今回の場合はその余白がいわゆる工業製品における無駄なバリみたいな意味での引っ掛かりしかなくて「ヒロイン生きてるならなんかもっと生き残ってもよかったろ市井の人たちがよお!!!!!」ってなりました。でもあんなミッション・インポッシブルみたいなことさせられてたヒロインすごいね。頑張ったよ、あれできるのトム・クルーズくらいだと思ってた。そんなことはなかった。話がそれました。

ヒロインと主人公が軽率に恋愛でくっつかなかったの、恋愛感情じゃない人間同士の生き残りあいだ〜って嬉しくなってたんですけど、中盤で結婚の話が出てきてて「うへ……」になりました。あの、異性との結婚が人生のゴールの一通過点になってる世界観はわかるんですけど、別にそうしなくても今まで生きてこられたのをいまさら……?みたいな、これはおそらくを通り越してほぼ確信的に俺が世間一般で言う(異性)結婚によるあらゆる法的な何かの庇護下に入らない立場だからですけど、なんかこう……うん、まあこれは俺の話なので良いです。別にあの昭和の世界でそれをやれって言うわけじゃないしね。あのときは、そして今に続くまでずっと、近しい感情のある男女は結婚を視野にいれるもんだんだよな……うん。怪獣映画を観にきて人間がごちゃごちゃやってると「はよゴジラ出てきてくれ」になってしまうのは悪癖です。よくないです。はい。あとそれで言ったら敷島の家の表札が「敷島」だけで、お隣さんの太田さんちが「太田澄子」ってフルネーム表札なのも「おわあ」になりました。敷島の家は敷島とそれ以外(でも「敷島さんのところ」に内包され、無視される「大石」典子)で、太田さんちは太田さんしかいないのだ…………太田さんも最後の良心を見失ってなくてよかったね…表に出す感情のバランスがすごくよかった。

終盤で急に水島くんがハシゴ外されて「俺も乗せてください!!!!!」って叫ぶシーン、大変よかったですね。あのときまで水島くん自身は「戦争帰り」という共通言語を持った人たちに「いさせてもらっていた」ことを急に突きつけられるのでその傷つき、よかったです。
あと敷島が「俺の戦争はまだ終わっていない」って言うの、「ゴールデンカムイ」で見たやつだ……になります。結局、あの人たちは戦争に行って帰ってきたと言ういくつかの境界線を跨いでいるけど、残ってた(残らざるを得なかった)ヒロインや太田さんはずっと日常の延長に戦争があって空襲があって……をやってきていて、たしかに「あの日」「あの夜」などの区切りはあるのだろうけどここからここまで、という境界線を明確にするのは難しくて、その辺の齟齬……齟齬だ…………になりました。ここでいう境界線というのは例えば「引き揚げ船に乗った」とか「日本についた」とか「飛行機が離陸した」とかそういう明確な自分ごとの事象(自発的な行動)によって起こったものを言います。「戦争帰り」という共通言語、めちゃくちゃ概念としてはいいな、と思うんですけど自分では真正面から取り組もうとは思わないですね……。

そんで最後のさあ……曳船さんたちがいっぱいくるじゃん………あそこで全然大型の船がいないのよね……でっかい船、だいたい徴用されて沈んでるか引き揚げやってるからいないんだろうけど……その辺がぐっときてしまい、ぐっときて………そんで全員に明るい希死念慮があって、ぐぅ………となります。何かの大義名分のために死ぬことへの気持ちよさ、憧れって人間どうしても抱いてしまうし、それを強制させられてた人間たちの戦後なので、それはそうという感じで奥歯を噛み締めてしまうね。

ゴジラさんの背中が青く光って、熱線を出すときにぐっと押し込まれるギミック良かったです。もっといっぱい言いたいことあるんだけど、とにかく時系列と作中の時間帯がわからなくてせめて夜明けの話してるなら日の出のカット二秒でも入れてくれ……になりました。その辺の情景説明(言葉がいらない)がうまい映画を最近いっぱい観たから、観客としての勘が鈍っているのかも知れない。
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つらつら

映画感想:「ザ・クリエイター/創造者」に見る人間は愚か!滅ぼ!の欲求。
タイトルの通りです。全てがネタバレ。言いたいことがありすぎて何にもえいてない。#映画感想

本編に関して言いたいことがめ〜〜〜〜〜〜〜ちゃくちゃ膨大にあるんですけどそれよりなによりすべてを差し置いて一個だけ言わせてもらって良いですか?500ポイント太字のなんならイタリック体で書いてあると思ってください、ここから下。

一瞬で100万人も死ぬような最悪核兵器を、ニューヨークとかいう人口密集都市のど真ん中で開発すな!!!!!!!!!!!!!


すな!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!

フォントサイズの調節ここまでで大丈夫です。
いや〜〜〜本当まじであの、そう、冒頭からそのツッコミを誰もしてなくて、もしかしてそのときのニューヨークは人口過疎だったんですか?って思ったけど繰り返し繰り返しものごとの始まりとして膨大な人間の死者が……という情報をお出しされるので「そもそこの立地に決定した人間がバカだが?????????????????」しか出ず……なに………?止むに止まれぬ事情とかあったの?ニューヨークでしか産出されない希少な鉱石とか出たんですか?
途中でケンワタナベが「あれはAIのミスではなくコードミス、ヒューマンエラーだ」みたいなこと言ってましたけどそもそもそこで開発研究を進めようと決定した人間のエラーに決まってんだろうが………になっちゃった。たぶんそれを人間側もわかってるからAIのせいにして分断を煽りたいんだよね……いや知らないけど……もう冒頭からその調子で人間がすべて愚かですが立て続けにお出しされるので、常々日常生活内にうっすらとした希死念慮に近いけど何か違う「そろそろすっと消えて無くなってしまいたいな」の欲求がごりごりに刺激されてしまい、そういう欲求がある人は観るタイミングに気をつけないと安易に引っ張られます。俺がそうでした(昨日の気圧の余波で体調がよくなかった)はぁ……はぁ………人間が………愚か…………。

話の内容はありがちと言っていまえばそうなのかもしれないけれど、あれを「ありがち」に収めるにはあんまりにも人間愚かすぎて人間が次世代を残すのは自分たちの壊した生態系を可能な限り回復させて綺麗に後始末して片付けて一斉に滅びる準備をするため、みたいな執拗な人間の愚かさがあって、お、おわあ……おわあ…………ってずっと言ってました。
愛とか絆とかね、そう言う繰り返されて擦り切れたようなうすっぺらいものではなくてね、もっと人間の行動対行動による愚かさと愚かさのぶつかりあい、奪って奪われて自分自身から奪い続けて相手の肉体も魂も傷つけて記憶はちゃちな記憶媒体にコピーされて、最後に「死ぬ」ときも己の肉体から無理やり引き剥がされてボロボロの再生機みたいな中で死を自覚するんですよ。
人間にしかできない愚かさの極まる残酷な行為、誰も彼も自分勝手で他人のためにという過信を振りかざして子供をひとりぼっちにする、そういう、でも、それでも愛してるよっていう言葉を別れの言葉に選ぶときの本心は本当で真実でかけがえがなくて、天国で、会おうな………俺たちは……天国で…………………。

これは最悪IFのことなんですが、本編後、結局アルフィーは人間もAIも愚かで滅ぶべきという思想をうまく隠して人類が平等に全員せーので滅べるものをAIと人間で手を取り合って開発して(表向きは環境の保持や改善とか)自分の大切な人を奪った軍人たちや軍事企業関係者をうまい具合に合法的な被験体にして(違法でやると天国へ行けないから。被験体のひとたちは悪人なのでわたしたちの天国にはいないはずなので)いっさいがっさいのすべてを綺麗に片付けたあと、地獄でジョシュアと再開して隣にはマヤもいて三人で「天国にしては変だな」みたいなこと言いながら地獄ではっぴ〜〜〜〜にこやか生活して欲しいです。

俺たちは全員天国に行けない。
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つらつら

映画感想:「イコライザー THE FINAL」に見る、マッコールさんと人間の善性。
ちゃんとしてそうなタイトルをつけましたが、本当に文章にまとまらないので箇条書きでお送りします。2作目の感想もまだ書き終わってないのに………一応前作観てますの意思表示。#映画感想

・よくないイタリア語の語彙が爆裂に増える。
・マッコールさん最後ちょっとリズム感がないのかわいい……
・俺は一般的な住居に存在しうる武器の中で火かき棒が一番好きと言うヘキの開示をせねばならんですね。
・マッコールさんに猶予なんか与えたらマッコールさん側から猶予を削りにくるに決まってんだろ。
・パスタ食ってる場合か。
・そこガラスなのぉ!?
・寝ている真上をベッドと同じ面積ガラスにするの、正気の沙汰ではない(悪人なので正気ではないんですが……)
・明日とかヌルいこと言ってっから明日の方から来ちゃうんじゃん。
・寝ない子だれだ(訳:永眠が来るぞ)
・坂道が多いから転んでも仕方ないね。いろんな転び方があるね。
・脚が長えひとは走るのも速いんですか?(憲兵さんめちゃくちゃ足速かった)
・魚屋さーーーーん!!!!!!!!!!!!!
・マッコールさんの生前葬やってんのかと思っちゃった。
・無理やり手動で開けた扉を本来の自動で開けていくマッコールさんはギャグなんですか?
・マッコールさんりんご代払った?
・車に撥ねられそうだなって思ったら車に撥ねられて笑っちゃった。
・本当に運転手の人が可哀想だな………保険が全額降りてほしい。
・ス゛ー゛ザ゛ン゛!!!!!!!!!!!!!!!!!!
・なんて攻めにくく守りやすい地形なんだここ……盤石の地形をしている。
・マッコールさんが船に乗っていたので身構えましたがそれどころではなかったので事なきを得ました。
・マッコールさん…………
・マ゛ッ゛コ゛ー゛ル゛さ゛ん゛……!!!!!!!!!!!!
・でもその杖の担ぎ方は一般的な動作ではないことだけお伝えしておきます。
・パスタ食ってる場合か!!!!!!(反芻して出る二回目)
・マッコールさんが印刷所の人だったら動く締切なので俺たちは誰も同人誌を落とさずに済むのに
・サッカーで地域ぐるみではしゃぐのかわいいね
・バイクでノーヘルでその速度出して最終的に命が保障されるのトム・クルーズくらいだと思うんだが………(案の定死)
・人の手首を物理的に切断しているときに「し〜」じゃねえのよ
・地震が来ない地域の設計をしている建築だ………
・「イコライザー」はつまり階段の昇降は健康にいいということを伝えたい映画では?
・善性によって生じたマイナスにマイナス(マッコールさん)をぶつけてプラスにするみたいなことがずっと起こっている。
・マッコールさんに対しての締切日時設定は自分の生命に対する締切日時設定ってこと………
・マッコールさんくらいになると悪人の死に様を観察するのに物理的な椅子がなくても平気。
・マッコールさんによる銃床での床カツカツ急かし。
・夜道にマッコールさん(訳:必ず死ぬこと)
・だから子供のお迎えに関しては本人確認をしっかりせえとあれほど1!!!!!
・それみたことか!!!!!!!これ一作目も言ったな。
・こんなに感情移入できない葬式も初めてだな………
・街のひとたちーーーーーーーーー!!!!!!!!
・ジオのご家族、つまりけっきょくあの街から出る=マッコールさん(絶対の守護)がいないだから将来的にあの街で閉じて生きて行くしかないってことで許せねえな…………………………だからイコられたわけですけれども……………
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映画感想:「イコライザー」から学ぶわくわく人間工作教室。
#映画感想
マッコールさんによる日常に潜む危険予知反面教師映画でしたね。そういうんじゃないんですけど、昨日観た「コカイン・ベア」とはまた違ったスナック感覚(しっとりクッキー系)で人が死ぬ映画でした。テンションが上がります、俺は人間性が最悪なので。

ところで俺は歳の差とか性別差とか全然属性が違うのに同じ真夜中のダイナーにいる、くらいの共通点からうっすらと継続していく関係性が好きなのでアリーナ…!!!ってもう親心を抱いていたのですが、マッコールさんがそれ以上の善性と人間の持てる暴力を武器に強火でことを成していったので、俺はただ悪人が死ぬのを「文房具って武器になるんだな(ジョン・ウィック進研ゼミ)」「ホームセンターは人間の倫理と理性で抑えられているだけの武器庫だからマッコールさんにたいへんお似合い」「警備員の人〜〜〜〜〜警備して〜〜〜〜〜〜(うちわ)」「船が爆発しましたが!??!!!!!!!!!!!(船が爆発します)」「港での大規模爆発火災はちょっとご遠慮いただいてもろて………(港での大規模爆発火災が起きます)」「ほれみたことか!!!!!!!!!!!!(ホームセンター内で人間の倫理と理性がなくなります)」「け、警備員の人1!!!!!!!!!!!!!!」など言っていることしかできませんでした。

職場の人間と関係が悪化しない適当な距離を保ち、夢がある人間を応援し、力を貸し、悪人に対してはまっすぐに自分の善性をぶつけていくマッコールさん……これは人気が出ますわ…………殺す時はしっかりさっくり殺すし、とどめの前に少し時間を作るのは殺す側への反省を促す時間を作っているのかなあ。そうだったら善性に基づいているだけの人間最悪行動コンプリートなので大喜びします。だれかの正義に対抗するのは別の誰かの別ベクトルの正義であるので、あの悪人たちは自分たちのことを正当性があると思っているし、マッコールさんも自らの正義でもってお互いをぶつけ合っているのでやっていることは特に合法ではないというのが絶妙な匙加減で良かったです。いやまあ……本人の保管している貴重品を本人に許諾を得た上で開けてるしまあ………許諾の取り方がたいへんに強引というだけで……そこに合法じゃなさが挟まるだけでまあ………手続き的には………表面上の手続きにおける合法性は遵守するんだから遵法精神どうなってんだろうな……めちゃくちゃ強いんだろうな……わかるよいやわからん。なんもわからん。

自分の負傷を煮詰めたはちみつで手当するところ、あんまりにもセンシティブで「ここがPG12ってこと?」という最大の胡乱が口から飛び出しました。ちがうよ、血がいっぱい出て危険予知行動が間に合わなくて(マッコールさんが仕事できすぎるから)ちょっと人がたくさん死ぬからだよ。よくないことオンパレード。明るくないシーンのすべてが反面教師。俺は映画「処刑人」のアイロンで傷口を焼くシーン(前後に各人の無理やり手当ライフハックが続く)でちょっとダメな方向に扉を開いた人間だぞ、そこにそれをお出しされたらダメな方向に扉がもうちょっと開くしかないんですよ。でもあの……傷口周りのはちみつは舐めない方がいいよマッコールさん………ぺろしないほうが…いいよ…………かわいいけど…………お茶目だけど…………。

序盤のシーンでホームセンターって全部加害可能な部品しか売ってないよな、という多大な偏見を垂れ流していたらラストシーンの最終決戦場がホームセンターで爆笑しました。本当に爆ぜるように笑ってしまった。ほれみろ!!!案の定だ!!!!!!!
ところでアメリカのホームセンターは有刺鉄線を売ってるんですね。いや日本でもそうか………ビバホームとかあるか……その辺の売り場に俺がいったことがないだけで………あまりにも物騒なマッコールさんと相性が良すぎるし、いずれくるであろうこういうときのためにホームセンターで働いていたら嫌だな……と思いました。どこまで計算なんですか?
とりあえず2作目を観て、最終作を劇場に観に行こうと思います。
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