映画感想:ドウェイン・ジョンソンが世界を救えなかったら、もう誰にも救えないってわけ………人間に大事なのはフィジカル、盤石の基盤は肉体。そんで次に精神。いやわからん、の映画「レッド・ワン」を観ました。以下すべてがネタバレ。#映画感想 続きを読む元旦にクリスマスの映画観てるの?!というのはさておいて、ドウェイン・ジョンソン好きなので観るかい……と軽い気持ちで観たらあらゆる要素が次々襲いかかってきて情報量の多さに「うわ〜〜〜!!!!!!」ってなりながら最後泣いて終わりました。すごい良い映画だった。映画ってこうだよ、というのと、人間の善性、信じようぜの映画だった。神話だなんだいっても結局ベースは生きている人間の文明の延長なので、本編を通して思ったよりもギミックがあっさりめなのかなという気はしましたが何せこれは「ワイルドスピード」とか「ブラック・アダム」ではないので良いんです、ね、クリスマスだからね、全部良いんですそのくらいの塩梅で。個人的にはガラスドームに入っちゃった魔女さんのこと連れて帰ってあげてよ!て弟(クランプス閣下)に思いましたが、その辺はまあ元カノって言ってたし、まあ…そこは個人個人のあれなので………はい…なんも言いませんはい………クランプス閣下の乗り物、系統がLotR実写版のモルドールデザイン系統ですごく好きでした。でもエンジン部分の脇に人の顔そのままついてるのデザイン的に何故かツボってしまってめちゃくちゃ腹筋に力が入った。いえ、自宅で観ている配信映像なので存分に笑ってかまわないんですけれども。クランプス閣下、ドイツ語圏の人が喋ってる英語でよかったな〜〜!!個人的な好みの話ですが俺は英語を第一言語としていないひとが発音する英語発音(「r」のニュアンスとか)に興奮するのでめちゃくちゃはしゃいだ。大喜びする。最高。えっ、どうしてクランプス閣下が悪い方なんですか……どう考えても良い人がいきすぎて悪い方にいったパターンじゃんこれ……俺も信号無視する人間とかポイ捨てする人間とか普通に嫌いですし………になり、わりと考え方としては魔女やクランプス閣下側なの新年初ウケでおもしろかったです。でもそれを正直に直接的に罰したところで意味がないし、人間社会が人間個体の集合である以上なにをどうしたって折り合いをつけて「バチがあたれこの(とうてい人様の耳目に触れさせるわけにはいかないことば)」とか吐き捨てつつ生きていくしかないんですよね。彼ら彼女らはおそらく神話に登場する半神存在である以上、人間ではないものとして区別されてしまい、それゆえに属している高潔さが良い方を向くか悪い方を向くかの違いで神と言われたり悪魔と呼ばれたりする側なので、そうなのだな、そうなのだろうなあと思いながら観ていました。あの辺はもう少し噛み砕くと魚の肝を食べるかどうかの好みが別れる、みたいなほろ苦い味がする。なんでサンタクロースに牛乳とクッキーを用意するのかの理由づけすごい好きだったな〜!サンタクロースがクリスマスの夜に世界中の子供にプレゼントを本当に配るんだよ、という大前提を絶対に崩さないという意気込みを感じる細やかな伏線の散りばめ方と気持ちのよい回収を見せてもらえて大変に𝑯𝑨𝑷𝑷𝑰𝑵𝑬𝑺𝑺...そしてその間にほんの少しずつ覗く大人側の「子どもたちへの責務を果たせない自分」に対しての忸怩たる思い、大人であっても本来見えるはずの子供の姿が見えなくなった、与える役目を与えられた側からの目線の描写、新鮮でしたね。そうか、あのひとたちは子供の姿を見る必要があるのか。そうか。そうだな、俺たちはもらってばっかりで、そうか、気づけていなかったな、というのがすんなりと納得できるのは話の作り方が上手いなあ。道路に急に置かれていたグランドピアノがヤマハでちょっとふふ……になり、そのピアノが演奏している曲はそれでも人間の文化の中でしか生まれ得なかったし、そもピアノという楽器だって何故か急に与えられたりしていない人間の文化の中のものであり、とかく神話だなんだいいつつそれらはすべて人間の社会の中にしかないんだよ、という寂しさがずっとあったり、だからこそサンタクロースという非現実的な文化が広く世界中に受け入れられているのだろうし、誰だって誰かから救われたいし与えられたいんだよな、というところ、噛み締めました。良い映画だった。職場の映画観る同僚さんからも「グラディエーターを観ろ、とにかく観ろ」と圧かけられているのもあるので、今年もいっぱい映画を無理ない範囲で観ていこうと思いました。良い映画だったな〜〜〜〜〜すきです!!!!!!!!!畳む いいね ありがとうございます! 2025.1.1(Wed) 17:14:16 つらつら
人間に大事なのはフィジカル、盤石の基盤は肉体。そんで次に精神。いやわからん、の映画「レッド・ワン」を観ました。以下すべてがネタバレ。#映画感想
元旦にクリスマスの映画観てるの?!というのはさておいて、ドウェイン・ジョンソン好きなので観るかい……と軽い気持ちで観たらあらゆる要素が次々襲いかかってきて情報量の多さに「うわ〜〜〜!!!!!!」ってなりながら最後泣いて終わりました。すごい良い映画だった。映画ってこうだよ、というのと、人間の善性、信じようぜの映画だった。
神話だなんだいっても結局ベースは生きている人間の文明の延長なので、本編を通して思ったよりもギミックがあっさりめなのかなという気はしましたが何せこれは「ワイルドスピード」とか「ブラック・アダム」ではないので良いんです、ね、クリスマスだからね、全部良いんですそのくらいの塩梅で。
個人的にはガラスドームに入っちゃった魔女さんのこと連れて帰ってあげてよ!て弟(クランプス閣下)に思いましたが、その辺はまあ元カノって言ってたし、まあ…そこは個人個人のあれなので………はい…なんも言いませんはい………クランプス閣下の乗り物、系統がLotR実写版のモルドールデザイン系統ですごく好きでした。でもエンジン部分の脇に人の顔そのままついてるのデザイン的に何故かツボってしまってめちゃくちゃ腹筋に力が入った。いえ、自宅で観ている配信映像なので存分に笑ってかまわないんですけれども。
クランプス閣下、ドイツ語圏の人が喋ってる英語でよかったな〜〜!!個人的な好みの話ですが俺は英語を第一言語としていないひとが発音する英語発音(「r」のニュアンスとか)に興奮するのでめちゃくちゃはしゃいだ。大喜びする。最高。えっ、どうしてクランプス閣下が悪い方なんですか……どう考えても良い人がいきすぎて悪い方にいったパターンじゃんこれ……俺も信号無視する人間とかポイ捨てする人間とか普通に嫌いですし………になり、わりと考え方としては魔女やクランプス閣下側なの新年初ウケでおもしろかったです。
でもそれを正直に直接的に罰したところで意味がないし、人間社会が人間個体の集合である以上なにをどうしたって折り合いをつけて「バチがあたれこの(とうてい人様の耳目に触れさせるわけにはいかないことば)」とか吐き捨てつつ生きていくしかないんですよね。彼ら彼女らはおそらく神話に登場する半神存在である以上、人間ではないものとして区別されてしまい、それゆえに属している高潔さが良い方を向くか悪い方を向くかの違いで神と言われたり悪魔と呼ばれたりする側なので、そうなのだな、そうなのだろうなあと思いながら観ていました。
あの辺はもう少し噛み砕くと魚の肝を食べるかどうかの好みが別れる、みたいなほろ苦い味がする。
なんでサンタクロースに牛乳とクッキーを用意するのかの理由づけすごい好きだったな〜!
サンタクロースがクリスマスの夜に世界中の子供にプレゼントを本当に配るんだよ、という大前提を絶対に崩さないという意気込みを感じる細やかな伏線の散りばめ方と気持ちのよい回収を見せてもらえて大変に𝑯𝑨𝑷𝑷𝑰𝑵𝑬𝑺𝑺...そしてその間にほんの少しずつ覗く大人側の「子どもたちへの責務を果たせない自分」に対しての忸怩たる思い、大人であっても本来見えるはずの子供の姿が見えなくなった、与える役目を与えられた側からの目線の描写、新鮮でしたね。そうか、あのひとたちは子供の姿を見る必要があるのか。そうか。そうだな、俺たちはもらってばっかりで、そうか、気づけていなかったな、というのがすんなりと納得できるのは話の作り方が上手いなあ。
道路に急に置かれていたグランドピアノがヤマハでちょっとふふ……になり、そのピアノが演奏している曲はそれでも人間の文化の中でしか生まれ得なかったし、そもピアノという楽器だって何故か急に与えられたりしていない人間の文化の中のものであり、とかく神話だなんだいいつつそれらはすべて人間の社会の中にしかないんだよ、という寂しさがずっとあったり、だからこそサンタクロースという非現実的な文化が広く世界中に受け入れられているのだろうし、誰だって誰かから救われたいし与えられたいんだよな、というところ、噛み締めました。良い映画だった。
職場の映画観る同僚さんからも「グラディエーターを観ろ、とにかく観ろ」と圧かけられているのもあるので、今年もいっぱい映画を無理ない範囲で観ていこうと思いました。良い映画だったな〜〜〜〜〜すきです!!!!!!!!!
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