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2023年8月の投稿2件]

2023年8月26日 この範囲を時系列順で読む この範囲をファイルに出力する

映画感想:高度に発達した菌糸類の世界は宇宙と区別がつかない。
「素晴らしき、きのこの世界」を観ましたの感想。#映画感想

きのこ、食べ物としては全く一切ほぼ全部を受け付けなくて(ぎり舞茸とえのきがいける)、幼少期から「俺たちは別々に生きていこうな」ってもののけ姫みたいな一方的決別をしていたんですが、食べ物ではなくもっと大きな幅広い視点かつきのこたちが持つ細胞や神経への作用に対してのピンポイントな視点が同時に存在している化学や医学からのアプローチはめちゃくちゃ面白かったです。
ただ俺は以前に地球環境系ドキュメンタリ(NetflixがYouTubeで公開している「Our Planet」シリーズ)を観ており、海洋環境についてクラゲが取り上げられた際に「人間の役に立たないから研究が盛んではない」ということを情報として持っているのでその辺に関しては「おあぁ……(人間に有用な部分があるからこうやってあらゆる人たちが研究をしている)」にもなりました。

途中できのこの成分が癌に効く、という要約するとやば代替医療みたいなくだりがあるんですが、それもきちんと前段階として「きのこが持つ幻覚作用が人間にどう作用するかの研究の一環であるみたいな段落があるし、研究者自身が「敬意と注意を要する」ってきちんと言ってくれているので良かったです。
幻覚作用のあたりはどうしても科学的にまだ観測できないようないわゆるスピリチュアル、超人的、言葉にできない体験、とかそういう類の話になってしまうので折り込むの難しかったろうな、と思うけれど、主題としてとりあげられている研究者の人が過去にマジックマッシュルームを規定量かもわからず摂取した結果ずっと悩まされていた吃音がそのあとから収まったという体験がある人なので、これは視聴する側での留意や確認がつどつど必要なやつだな……と思いました。ドキュメンタリと言ってもね、人間が喋ってる分には多大にその人の主観が入っているので、その辺をきちんと観る側が情報を選別してから信じる信じないにつなげていかないといけないところありますからね。人間が出てこない動物や植物に関してはそのへん主観が伝わらないからまた別の留意が必要なんですけど。
あとその人が読んで感銘を受けた本の著者がエキセントリックドラッグキメキメ模様みたいなきのこ柄のTシャツ着てて手叩いて笑った。いいですね。

上記のらへんで語られる「きのこ由来の幻覚作用がアルコール依存症の改善に有用」からの「それが世間一般に広まってしまい、米国政府が規制に動く」までの物事の流れがあまりにも人間すぎて「人間は愚か………」が口から飛び出してくるんですが、今持って世界は常にそうやって動くし、俺たちがまったく正確な情報に触れられているかというとそうではないし、そもそも研究途上で弾き出された結果としての情報はその時点での結論でしかなくて今後もずっと変わっていく可能性や検証によって覆る可能性がずっとあることをきちんと把握していなければいけないんだな、と昨今の身の回りを見て思います。
そして余生における優先順位を考えましょう、とまで言われた癌患者さんが幻覚作用を摂取して(医師監修のもとでやってる合法的なやつです)言葉にできない体験をしたときの感想がすごく良かったです。自分は愛されているし、自然は愛でできていて、そのなかの一つでしかなくて、すべてはつながっていて、自然とはいずれ死ぬものだから死ぬことが怖くなくなるっていう、きっとずっといつその時が来るかと怯え続けていたひとにとっての真の安寧にほど近いものが得られるのなら、とてつもなく注意は必要だけれど本当にそれを必要としているひとたちに届くといいなあと思いました。一つの情報しか得ていない素人一般人の感想だけど。
愛と死と生物としての自然との連続性、一見関係がなさそうですべてがつながっていて、人間が自然に頓着しないということは翻って人間がいずれ身を滅ぼすことになるという、全部連なっていることがらの輪郭がなんとなく見えるか見えないかの違いなんだろうな。

本題と全然関係ないような気がするんですが、けっきょく世の中のあらゆることの解明ってこの映画に出てくるような何か一つのことに熱中し、取り組み、試行錯誤を厭わずそれをマイナスな行為だと思わないひとびとによって為されていって、もちろんそうでない性質のひとが理性や義務で取り組むこともできるけれど、そうじゃないひとたちに圧倒的に天賦の才と読んでもいい有利さがあって、肉体や精神的なことで失われることはあっても心身ともにそこそこ健康であればその熱意や注意は損なわれることが基本的にはなくて(一回創作やってても心身の均衡ですっ転んだからめちゃくちゃ予防線貼ってしまうくだり)、そういったひとたちをネガティブな意味での呼称(オタクとかいろいろ…もろもろ……直接的にキモいとか言われるし……)を用いて一括りにするひとたちって、なんとなくの偏見だけどスポーツやその時持っている若さなどのこれから衰えて失われていくことがある程度約束されている要素の中に自分を見出したひとたちなのかなあとぼんやり思いました。

なんにせよ、人間にとって有用な分野が今後も伸びていくといいし、一見なんの役にも立たないけれどなんかやりたかったから、で研究が続くような社会が今後もずっと続いて欲しいなと思いました。
「理解すれば興味が湧いて、興味が湧けば守りたくなる」という言葉がものすごく良かった。あと幻覚成分が世間一般に広まるあたりで「フラスコの外に出る」みたいな言い回しを原語でしていてめちゃくちゃ良かったです。
きのこ、人間の生き死になんかに全然振り回されないまんまこのまま地球上を生き延びて欲しい。俺たちに構わずただ淡々と存在していて欲しい。言われなくてもしているから、今後もずっとそうあれ。畳む

つらつら

2023年8月8日 この範囲を時系列順で読む この範囲をファイルに出力する

映画感想:金属生命体による自発的な同時多発交通事故は健康に良い
「トランスフォーマー/ビースト覚醒」の最初から最後までネタバレを含みます。タイトルちょっと意味わからないかもですが、アクションシーンのことです。#映画感想

推しが!!死んだが!!!!!?????
いえ、これについてはもうトランスフォーマーシリーズ実写版全作品、その作品で好きになったキャラが死ぬという脅威の致死率100%が更新されただけなので全然良いんですけど、よくないが?!?!?!!!!!!!!!よくないが!!!!!!!!!!!!死ぬな!推し!!!!!!!!!!!!
エアレイザーさん……大好きだったのに…………………しかも帰宅して調べて知りましたけど声、ミシェル・ヨーじゃん…そんなの格好いいに決まっている………オプティマスプライマルとの戦友感もすごくよかったですね…とても……俺はあそこに関係性を見出しましたよ……まあ…死んだんですけど…………………どうして………………。

一旦本題に戻ると、俺が人間と人間以外の種族が出てくる物語に求めているものって「人間の世界のことわりなんか知ったこっちゃないよ〜」という人外(あえて人外と一括りにします)側の全然噛み合わない行動理由で生じる人間への理不尽さなので、その点で言えばトランスフォーマーシリーズは全実写版がすべからくそれなので大好きなんですね。
今回ももれなく「俺たち公共の施設(壊滅する博物館)とか知りません」だったし「追っかけられてる!逃げなきゃ!(大破するパトカー。まあよくある)」だったしめちゃくちゃよかったです。前情報予告くらいで何にも時代設定とか知らずにいったので急に1994年をお出しされて「ん?!い、いつ!?」になりました。この世に存在はしていたんですけど全然覚えていないくらいの年代だな……世界の雰囲気がわからない。でも変に時代が最近のせいでノイズに感じるモブの行動(スマホで撮影する行為とか。まあそれが薙ぎ倒されるのは観てる分には大歓迎なんですけど)がなくって、すっきりとした環境で金属生命体たちの動きに集中できたのはあります。むしろそのためなのかな、変に人間をちょこまかさせると金属生命体たちが困るので。いいな、人間以外の種族ファーストの姿勢、好きだな(そうではないと思うよ)

本編中盤からクライマックスにかけてペルーの自然豊かな森林でどったんばったんおおさわぎ(けものフレンズ)だったのできゃっきゃしてました。なぜなら俺は古代文明が好きだから、マチュピチュにも当然心をときめかせているから。遺跡、いつぞやのピラミッドみたいにぶっ壊されたらどうしようと思ったらそこは比較的平穏で「そんな凶悪な山があるか」という凶悪な山が生えてたので安心しました。もうあの塔が出てくるところLotRの二つの塔でしたね、オルサンクではないです。
塔で思い出しましたけど、どうしてトランスフォーマーシリーズのいわゆる悪属性側って車のデザインとかあらゆるデザイン面で「悪!!!」みたいな嫌なデザインしてるんでしょうね。あの斥候というか小間使いロボ(犬みたいな形の壁とかから出てくるやつ)も口の中にそんなギザギザ要ります!?みたいなデザインだし、なんかもう暴力に全振りしましたっていうデザインでいっそ気持ちがいい。見ていてわかりやすい。逆にそういうのじゃない、オートボットやマクシマルたちに近いデザインで悪役みたいなのも出てくるのかな。それはあれか、二作目でやったザ・フォールンがそれにあたるのかな。一応初代プライムのひとりではあったし。この段落ずっと「リベンジ」の話してる……。

細かいところだと最初の主人公が面接を当日キャンセルされるくだりとか、インターン生のエレーナに自分の服のクリーニングという明らかに業務外のことを押し付け、その上で手柄を横取りする上司とか(エレーナの遅刻に関しては原語の方で「three times」だっけ、とにかく複数回目であることが示唆されていたのでそこに同情はできんが……良いように捉えるならあんなふうに毎日遅くまで研究のために居残りして疲れて寝てしまって生活がぐだぐだとも取れるけどそこは生活してもろて…にちょっとなる)、人間社会でどうしたって避けられない構造上の抑圧にぐえ…となるんですが文字通りそれをぶち壊す金属生命たちたちの構図がいつ見ても美しい。
「バンブルビー」の続編の扱いらしいのもさっき調べて知ったので、「バンブルビー」の内容を思い出すのに必死なんですが、確かにあの映画の続編ならオプティマスが人間を信用していなくてもおかしくないし、まだ自分の故郷への帰還にやっきになってる時点なのもなるほどな、なので時系列に違和感なく溶け込むのがうまいですね。本当に映画作りがうまい。
最後のGIジョーのくだりだけわからなかったんですけど、過去にクロスオーバーしたことがあるらしくて、次回以降いつでもクロスオーバーできるような伏線だったぽい…?わかりませんが双方の作品にとって良い結果になるといいな〜。

ミラージュ、とても好きだっただけに最後の最後で「あ!?!?!!!!!そうなる!?!???!!!!!!!」ってなったし、途中で自分の一部を人間に装着できる形状で貸し出すのも伏線だったので気持ちがよかったです。画面上に写るもので回収されていない伏線がないのでは?映画作りがうまい。
あとバンブルビーが一回死んだのでマジで「俺の推しを殺す力がビーにも及ぶことある!?」になりましたが、予告映像で上空から落下しながら戦闘に参加するシーンを見ていたので「あこれ途中で生き返りますわ」になりました。なんでエアレーザーさんは生き返らないんですか…?もうサビサビだったから……?どうして………。
エネルゴン洞窟の中で岩座に横たわっているバンブルビー、マジのお姫様でしたね。トランスフォーマーシリーズのヒロイン、バンブルビーなのでは…ラピュタで言ったらシータの趣がありました。あのシーン。エネルゴンは青く光るしね。パズーがだいぶゴツいというか、自立しているシータになるんですが………戦闘員だし……。

さておき、オプティマスが「that is bad idea.」(それは悪い考えだ)みたいなこと(聞き取り不安)言ったとき脳裏をコンボイが「わたしに良い考えがある」って言いながら通り過ぎていって劇場で大声出るかと思いました。
あと主人公に車泥棒を勧める近所の人がずっとあのアメリカで一番まずいグミでしたっけ、とにかく評価が最悪のあの赤いネジネジのキャンディ食べてて「剛のものじゃん……」って思ってました。あれ美味しくないらしいので……食べたことないけど……。
そしてトランスフォーマーシリーズは低音をはじめとする「音」の部分がものすごく重要で大切な要素なので、頼むからDolby Atmosで2D上映してくれ〜〜〜!!!!!!!って3D酔いする人間は叫んでいます。たのむ、IMAXでもいいから2Dでやってくれあれを………。畳む

つらつら