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全年全月13日の投稿3件]

2023年11月 この範囲を時系列順で読む この範囲をファイルに出力する

映画感想:「ゴジラ-1.0」の端数の部分。
※観たのは2023/11/9です。
事前情報は劇場でかかる予告映像くらいで、特にゴジラシリーズ全般もあんまり知らず(なんなら怪獣映画は「モスラ」シリーズくらいしか知らん。あとガメラ)、「シン・ゴジラ」とモンスターバースの「ゴジラ」シリーズを履修している程度の人間の感想。#映画感想

今回のゴジラの造形、背鰭がウニみたいにとげとげしてて全体がむきむきむっちりで可愛かったですね。俺はすいませんがだいたいの特徴を総合して「かわいい」に収めがちなのでその辺が合わない人はこの辺でこの文章を閉じていいです。

エンドクレジットに推し官公庁たる海上保安庁の名前をありがとう!!!!!!!!!!!!!!ってエンドクレジットで一番良い笑顔出しました。いえあの、予告の時点でも海図だなこれ……みたいな投影がちらとあったので、欲を言えばその辺でちょろっと気配でも出てくれないかな〜、まあ戦後すぐくらいの話らしいので1948年(昭和23年)発足の海上保安庁はまあ出なくてもまあ………みたいな未練ですらない淡い気持ちでおりました。ら!!!!!!!!!!!ちょっと!!!!!!!!!!!!!!名前!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!
本当にありがとうございました………途中、ゴジラに向かう最後の作戦会議で机の上に広げられた海図の左下端っこの方にめちゃくちゃ印鑑いっぱい押してあったのふふ……になりました。あれ、海洋情報部の展示で見たことあるなあ………、記憶が捏造されているのかもしれないけど、機密の度合いとかも基本は判子で示されるのでね……ふふ……………ともあれ、クレジットに名前ちゃんとありがとうございました。

あの世界、海上保安庁発足するのかな。もうなんていうか官公庁がそこそこあった一帯がだいたい壊滅しているんですけど大丈夫なのかな。そもそも海上保安庁の発足も北九州あたりでの密航や密輸入が度を越してきて(海軍解体により海上警察機構が公的には滅んだため)やばいね、ってなってGHQが「なんとかしんしゃい」て言ってきたところから始まるんですけど………。
あと海保のオタクを浅瀬でちゃぷちゃぷながらやっている身としては海保発足後も海軍出身者と海運(民間)出身者でソリが合わなくて大変だったみたいな話をよく聞くので、あの人たち全員海軍出身者だしそれが「民間」って言い張ってるのをなんともいえない顔で見ていた自覚はあります。あの…………あなた方を民間と言ってしまうと最後の方で来てくだすった曳船のみなさんの…立つ瀬が…………………でも水島くん以外、特に曳船隊の人たちがゴジラに敬礼してなかったのはよかったですね。

というかあの敬礼も全然意味がわからなくて「????????」だったんですが、あれは海軍のことを知ってたりするとなんかわかったりするんですか?最初から最後まで理不尽に踏みにじられた敵側だったじゃん……?それとも米軍の艦艇も沈めてくれたから?それなら人間最悪性がすぎるし政府に人のこと言えんが……それとも初代からシリーズを踏襲していたらわかるものなんですか?全然わからん……ゴジラ自体もビキニ環礁での実験で巨大化した?のか?という推測はできるけどそれより前に存在して元気にやっていたし、小笠原諸島とビキニ環礁だいぶ遠いですが……みたいなこう……たぶんこの辺は初代シリーズからの履修が必要な気配を感じています。なんというかこのあたりは俺があの作品におけるゴジラの意味合いと立ち位置を全然把握できていないからな気がする。
基本的にすべての怪獣事象は自然現象と同じだと思っていて、人間のことわりではまったく関係ないところから急に出てきて通過していく、その通過に人間が巻き込まれているだけという前提でいるのでこう…人間とゴジラ……みたいなところを把握するのにあまり良い視点じゃない自覚はあります。

これは某所でも言ったんですが、生き残ること・生き延びること・誰も死なないことをテーマの中心に据えているのは良いのですが、だからといってじゃああれだけ壊滅的な被害を受けたそこに巻き込まれたヒロインが生き残っていて、それ以外の無名のひとたちが生き残っているかどうかを完全に不明にする意味ってなに……?になりました。全然わからん、俺はゴジラのこともこの作品のことも全然わからん。
常々、人の生き死にの軽率さはフィクションでしか許されないから……!って大喜びで手を叩いてますけどあれは生命が軽んじられるのを楽しむことで「現実ではこんなこと一個もやっちゃなんねぇ……」って強く決意を新たにする運動みたいなところがあるので、あの最後の首筋のアザ?みたいなのの意味とか意味深な続編にいけそうな余白とか、全然こう………ときめかない………ときめくに足る要素が全然なくて……もうちょっと考察の余地の断片をくれ……情報をくれ………………。
本編の考察を深める余白がある作品も多々ある中で、今回の場合はその余白がいわゆる工業製品における無駄なバリみたいな意味での引っ掛かりしかなくて「ヒロイン生きてるならなんかもっと生き残ってもよかったろ市井の人たちがよお!!!!!」ってなりました。でもあんなミッション・インポッシブルみたいなことさせられてたヒロインすごいね。頑張ったよ、あれできるのトム・クルーズくらいだと思ってた。そんなことはなかった。話がそれました。

ヒロインと主人公が軽率に恋愛でくっつかなかったの、恋愛感情じゃない人間同士の生き残りあいだ〜って嬉しくなってたんですけど、中盤で結婚の話が出てきてて「うへ……」になりました。あの、異性との結婚が人生のゴールの一通過点になってる世界観はわかるんですけど、別にそうしなくても今まで生きてこられたのをいまさら……?みたいな、これはおそらくを通り越してほぼ確信的に俺が世間一般で言う(異性)結婚によるあらゆる法的な何かの庇護下に入らない立場だからですけど、なんかこう……うん、まあこれは俺の話なので良いです。別にあの昭和の世界でそれをやれって言うわけじゃないしね。あのときは、そして今に続くまでずっと、近しい感情のある男女は結婚を視野にいれるもんだんだよな……うん。怪獣映画を観にきて人間がごちゃごちゃやってると「はよゴジラ出てきてくれ」になってしまうのは悪癖です。よくないです。はい。あとそれで言ったら敷島の家の表札が「敷島」だけで、お隣さんの太田さんちが「太田澄子」ってフルネーム表札なのも「おわあ」になりました。敷島の家は敷島とそれ以外(でも「敷島さんのところ」に内包され、無視される「大石」典子)で、太田さんちは太田さんしかいないのだ…………太田さんも最後の良心を見失ってなくてよかったね…表に出す感情のバランスがすごくよかった。

終盤で急に水島くんがハシゴ外されて「俺も乗せてください!!!!!」って叫ぶシーン、大変よかったですね。あのときまで水島くん自身は「戦争帰り」という共通言語を持った人たちに「いさせてもらっていた」ことを急に突きつけられるのでその傷つき、よかったです。
あと敷島が「俺の戦争はまだ終わっていない」って言うの、「ゴールデンカムイ」で見たやつだ……になります。結局、あの人たちは戦争に行って帰ってきたと言ういくつかの境界線を跨いでいるけど、残ってた(残らざるを得なかった)ヒロインや太田さんはずっと日常の延長に戦争があって空襲があって……をやってきていて、たしかに「あの日」「あの夜」などの区切りはあるのだろうけどここからここまで、という境界線を明確にするのは難しくて、その辺の齟齬……齟齬だ…………になりました。ここでいう境界線というのは例えば「引き揚げ船に乗った」とか「日本についた」とか「飛行機が離陸した」とかそういう明確な自分ごとの事象(自発的な行動)によって起こったものを言います。「戦争帰り」という共通言語、めちゃくちゃ概念としてはいいな、と思うんですけど自分では真正面から取り組もうとは思わないですね……。

そんで最後のさあ……曳船さんたちがいっぱいくるじゃん………あそこで全然大型の船がいないのよね……でっかい船、だいたい徴用されて沈んでるか引き揚げやってるからいないんだろうけど……その辺がぐっときてしまい、ぐっときて………そんで全員に明るい希死念慮があって、ぐぅ………となります。何かの大義名分のために死ぬことへの気持ちよさ、憧れって人間どうしても抱いてしまうし、それを強制させられてた人間たちの戦後なので、それはそうという感じで奥歯を噛み締めてしまうね。

ゴジラさんの背中が青く光って、熱線を出すときにぐっと押し込まれるギミック良かったです。もっといっぱい言いたいことあるんだけど、とにかく時系列と作中の時間帯がわからなくてせめて夜明けの話してるなら日の出のカット二秒でも入れてくれ……になりました。その辺の情景説明(言葉がいらない)がうまい映画を最近いっぱい観たから、観客としての勘が鈍っているのかも知れない。
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つらつら

2023年6月 この範囲を時系列順で読む この範囲をファイルに出力する

映像感想:「ステルス・テクノロジー 兵器最前線」シーズン1エピソード2だけ観た。
なぜなら軍用機のオタクだから。擬人化の民なのでちょいちょいそういう表現があるし扱ってるものが軍用機なので人を選びます。タグの統一のために #映画感想 にするけどドキュメンタリー作品です。

そもそも2004年のドキュメンタリー作品なので画面のアスペクト比が4:3だ!絶妙に良い感じのアナログノイズ感だ!と映像そのものに感動する間もなく、SR-71だF-117だB-2だB-1BだなんだかんだF/A-22(※1)だF-35だとステルス機のあゆみを全部おさらい!みたいなコンパクトさで次々と情報が降ってきて飽きない構成、うまいなあ。45分しかないというのもあるのかもしれないけど、時間の使い方と時間に対して取り入れる情報の取捨選択が上手い。
※1…F-22こと愛称ラプターくんは2002年に型式が「F/A-22」になったけど、2005年(この作品放映後)にF-22に戻ったので放送当時はF/A-22だった。

ステルス機、といえばおそらくだいたいの人がF-117を思い浮かべると思うんですが、それだけではもちろんないので、出るわ出るわ過去に好きで擬人化した機体たちが全部! でも競争(コンペティション)に敗れた機体はもちろん全然触れられもしなくて「歴史は勝った方が作るんだな…」をこんなところで感じると思っていなかったよ。新しいタイプの寂しさだな、これ。
F-22(打つの大変なので現在の型式でいきます)ラプターくんが各天候への耐久性試験で、屋内だけど雨や風を再現できる施設の中でめちゃくちゃ雪に降られて機体にごっさり雪が積もってたの可愛いすがたでした。あとラプターくん登場時の空軍の人のコメントが「(いままでの爆撃機※2などと異なり)ラプターは真の戦闘機です」みたいなこと言ってて悪い笑いが出ました。あと機体自体の格好よさって中の人も気にするのか「地上でも空中でも格好いい!」みたいなことも言っててにこやかになりました。急に人間味を出すな(人間ですが????)
※2…F-117の「F」は「Fighter」(戦闘機)の頭文字ですが、実質的にF-117は攻撃機的運用をされている。飛ぶの夜間だったし、そのほかにも機体にいろいろ制限がありすぎたのだ。

後半は開発途上の無人機にも触れられていて、将来的にはオンラインゲームが得意なオペレーターたちが無人機を最大4機同時に操作することを目指しているとかなんとか言ってるんですが、このあとに生まれた現状としては無人機パイロットのPTSD問題とかそのへん…そう……まだ夢があったよねこのころはね………という時代を感じるなどもしました。
そもそもこの番組自体がプロパガンダとしての素養を多く持っているのは判っている上で観てますし、過去の時点を一部分からのみ切り取った映像作品であるということも理解の上で観ているんですが、有人機に対して「パイロット(人間)を失うこと」を危惧して無人機の開発に注力している人間たちが、種として同じ人間たちにも被害が出るであろう作戦を自らの功績として語りながら同じ口で「戦争の犠牲者は少ない方がいい」とのたまうの、に、人間〜〜!!!!!!人間のあくまで片方からの、お、おわ〜〜〜!!!!自分に正義があると思っている人間の!!!!!ってなって吐くかと思いました。

俺は確かに軍用機も含めた無機物のオタクをやっていますが、絶対的に戦争には反対だし武力で抑圧し合うなんてことは可能な限り少なくかつ影響の及ぶ範囲が小さくあるべきだろ世界、と思っているタイプなので、毎回この辺は「技術の進歩や新しい性能がうまれるきっかけ、開発者たちがその無機物に託した夢やその無機物が成したこと、為せなかったこと、残したこと、残せなかったこと、残したかったこと」という残渣に勝手に物語を見出しているだけで、とはいえ戦争という出来事がそういう技術面を一番後押しするということもわかっているので苦しみます。
苦しみながら無機物のオタクをやっている。どうして。でも好きだから……なにかに執着する人間が一種俺たちにはわからない熱量でトランス状態の様相で語るそのものへのその人が思う愛の話が好きだから……それは祈りなので……答えるはずのない無機物への祈りなので………でなければどうして彼ら彼女らが自分たちの手がけた無機物を「he」と呼び「she」と呼び習わすことが連綿と続いているのか…………。

ともあれ作品最後の方でも言われていたように、無人機からのディスプレイ越し映像では判断できない誤射の可能性を潰すために有人機は決してなくならない、という発言からけっきょく人間が人間同士でものごとをやるための手段として計画設計製造運用される無機物たちと、そこに人間が勝手に祈りを覆いかぶせたりそんなもの一つもなかったり、愛称をつけたり人間のように呼んだり愛着を持ったりの、全部いびつでしっちゃかめっちゃかな片一方の理論だな!と思いました。この視点は忘れないようにしたいね……格好いい無機物、好きだよ。畳む

つらつら

2023年4月 この範囲を時系列順で読む この範囲をファイルに出力する

日記:したむき
また日記書いてないな、とすんでで思い出しましたが特に書くことがないのがいつもです。

朝からまあ体調は予定されていた通りに悪くて、あ〜………………………という気分でいます。それ以外に何を言えと言うんだ。

ぐったりしていると本当に良くない。

明日以降の己に全てをぶん投げて今日の日記とします。

つらつら